【詳細データテスト】アルピーヌA110 標準車+αのパワーと足回り より高速向き 高まった満足度

公開 : 2022.03.19 20:25  更新 : 2022.03.27 16:43

購入と維持 ★★★★★★★★☆☆

A110の残価率はかなりいい。標準モデルは、3年・5.8万km走行後でも64%が見込まれ、投機的には先行き不透明ながら、5万ポンド(約775万円)級のドライバーズカーとしては悪くない。

レジャンドGTは限定車なので、この仕様に限っての予想はされていないが、カタログモデルよりも値落ちは少ないと見込まれる。ただし、ポルシェのGTモデルのような高値は期待しないほうがいい。

レジャンドGTは300台のみの限定モデルだ。もともとA110の残価率は高めだが、さらに多少のプレミアが見込まれる。
レジャンドGTは300台のみの限定モデルだ。もともとA110の残価率は高めだが、さらに多少のプレミアが見込まれる。    JON BRADSHAW

高めの残価予想は、6万1665ポンド(約956万円)という出費のショックを和らげてくれる要素となるだろう。たしかに、コンパクトな4気筒スポーツカーとしては高額だし、価格の割にはアルピーヌが拡充に熱心だったとは思えない装備内容で、それ以外にも金額を正当化できる要素が多いとはいえない。

しかし、オールアルミのミドシップスポーツカーというのはかなりレアな存在だ。競合モデルを探しても、これより大きくて重かったり、フロントエンジンだったりする。それだけでも、買う価値はあるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 撮影

    ジョン・ブラッドショー

    John Bradshaw

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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