クルマ界のアベンジャーズ フォルクスワーゲン・ゴルフR エステートへ試乗 多能なマルチプレイヤー 前編
公開 : 2022.03.28 08:25
8代目として整ったプロポーション
ゴルフが新世代へモデルチェンジしたことに合わせて、ゴルフR ヴァリアントも、これまでの特徴を抑えつつスタイリングを刷新。先代の、若干ぎこちなかったプロポーションは改められている。
ハッチバックよりホイールベースとリア側のドアが延長されたことで、リア・オーバーハングが不自然に長くは見えなくなった。高めのボンネットが生む、少しずんぐりした印象は、これまで通りではあるけれど。
一方で筆者は、8代目ゴルフのデザインは、全体的に個性が若干足りないように感じている。その頂点に君臨する「R」としても、もう少し視覚的なアイデンティティやアピール力を備えていても良いように思う。
インテリアの訴求力は高い。車内空間は充分広く、前後のシートは膝前にも頭上にも、大人が座って余裕を感じる。
荷室は大きく、フロアの下にもさらなる収納スペースがある。形状も、使い勝手は良さそうだ。
もしステーションワゴンとしての能力を優先するなら、オプションのパノラミック・サンルーフは選ばない方が良いだろう。天井が低くなるためだ。
ステアリングホイールとペダルとの関係性は良く、ドライビングポジションも良好。インテリアの知覚品質も高いといえるものの、ダッシュボードなどの素材の一部は硬く単調。もう少し柔らかく、テクスチャーのある素材が用いられても良いと思う。
この続きは後編にて。