排気量や馬力は関係ない! 遅くても運転が楽しいクルマ 20選 生粋のドライバーズカーたち

公開 : 2022.03.20 06:05

フォルクスワーゲン・ゴルフ(1974年)

フォルクスワーゲンのゴルフGTIは、1975年に初代モデルがデビューして以来、ホットハッチの頂点、あるいはそれに近い位置にいるモデルである。しかし、標準のゴルフでも、競合車より「1kmあたりの笑顔」を多く提供してきた。

それは、どんなパワートレインでも確かなハンドリングを実現するようにチューニングされたシャシーと、楽しさを重視して開発されたさまざまな派生モデル(写真のコンバーチブルなど)のおかげである。

フォルクスワーゲン・ゴルフ(1974年)
フォルクスワーゲン・ゴルフ(1974年)

7代目モデルも例外ではなく、現行の8代目モデルにも大きな期待が寄せられている。

ボルボ240(1974年)

靴箱のような形、戦車のような構造、スイス製の腕時計よりも高い信頼性など、ボルボ240には素晴らしい属性が多く備わっている。スピード、パワー、パフォーマンスには欠けるが(ターボチャージャー搭載モデルは別)、特に凍結した路面での運転が楽しいクルマだ。

後輪駆動のファミリーカーとして、子供たちを学校に送るために長く活躍した後、多くの個体はドリフトカーとなり、冬はスカンジナビアの辺境にある凍結湖で過ごしている。

ボルボ240(1974年)
ボルボ240(1974年)

トヨタMR2(1984年)

トヨタは1970年代、魅力的なハンドリングとエコノミーカー並みの燃費を両立させるべく、MR2の開発プロジェクトをスタートさせた。まず、エンジンをキャビンの真後ろに配置することで、第一の条件をクリア。そして、比較的小型の4気筒エンジンを搭載することで、第二の条件を満たした。

1984年に発売された初代MR2は、その構造の一部をカローラと共有しながらも、本格的なスポーツカーが持つようなハンドリングを実現した。米国仕様のMR2は最高出力114psだったが、後に147psのスーパーチャージャー付き4気筒がラインナップに加わった。

トヨタMR2(1984年)
トヨタMR2(1984年)

その後、MR-Sに至るまでの3世代にわたって、この基本的な公式から外れることはなかった。

プジョー205 XS(1986年)

プジョー205のGTIモデルは、パフォーマンスを求めるユーザーにとって最良の選択肢と考えられて当然である。しかし、1986年から1992年にかけて生産された最高出力81psのXSのような中間グレードでは、価格的にも運転スキル的にも、身近な存在として新しい楽しみを提供してくれる。

GTIに追いつく前にXSの限界に達してしまうが、楽しさはほとんど変わらない。

プジョー205 XS(1986年)
プジョー205 XS(1986年)

マツダロードスター(1989年)

マツダの技術者たちは、「人馬一体」という言葉をコンセプトに初代ロードスターを開発した。騎手と馬が一体となったようなクルマという意味だ。曲がりくねった裏道を走れば、ステアリング、サスペンション、シャシーがドライバーの心を読み取るかのように動いてくれる。多くの人が畏敬の念を抱くことだろう。

競合車とは異なり、マツダはロードスターを大きく、重く、速くしようとすることはなかった。4代目となる今も、最もパワフルなモデルで184psを発揮する4気筒エンジンを搭載した、小型で軽量かつバランスのとれたオープンカーであることに変わりはない。

マツダ・ロードスター(1989年)
マツダ・ロードスター(1989年)

多くのチューナーが強制吸気や気筒数を増やすなどして性能向上を図ったが、マツダ自身は初代モデル(写真)の黄金のレシピにこだわり続けている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ロナン・グロン

    Ronan Glon

  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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