排気量や馬力は関係ない! 遅くても運転が楽しいクルマ 20選 生粋のドライバーズカーたち
公開 : 2022.03.20 06:05
スズキ・カプチーノ(1991年)
日本は軽自動車規制を設け、小さくて安い、低燃費なクルマを広めようとした。しかし、ベーシックだからといって遅いわけではない。軽自動車のスズキ・カプチーノは、グランドツアラーというよりエコノミーカーに近いが、フロントミッドマウントの3気筒エンジンのおかげで、前後重量配分が50対50という絶妙なバランスを実現していた。
64psという馬力は大したことないが、カプチーノの小さな車体と、わずか727kgという身軽さを忘れてはいけない。
シトロエン2CV(1948~1990年)
1990年に製造されたシトロエン2CV最後の個体は、1948年に製造された初期モデルと比べて約3倍のパワーを持つ。はじめは9psで発売されたものが、最終的に29psで引退したのである。
その性能は日時計で測れるほどで、直線での加速はいまひとつ。しかし、独特のサスペンション設計のおかげで、四輪を道路にしっかりと固定されたまま、時には驚くほど大きなボディロールを可能にしている。とにかく運転するのが楽しくて仕方がないクルマだ。
また、馬力も控えめなので、お散歩程度の運転でもペダルを踏み込んで目一杯に走らせることができる。欧州で2CVのレースシーンが盛んなのもうなずける。
プジョー106ラリー(1993年)
プジョーは1987年に205ラリーを発表し、間違ったシャシーに大きなエンジンを積むより、正しいシャシーに小さなエンジンを積む方が良いと証明した。そして、今度は「ラリー」という名称を106の後ろに追加することで、小型車を前例のない高みへと昇華したのである。
1993年に登場した最高出力101psの106ラリーは、スタートダッシュはそれほど速くなかったものの、回転数の高いエンジン(ピークパワーは7200rpmで発生)と歴代最高のサスペンションにより、ワインディングロード愛好家のハートを鷲掴みにした。
フォード・フォーカス(1998年)
初代フォーカスは、ヤマハと共同開発した1.6Lエンジンを搭載し、スリルのある運転と快適性を両立させたハッチバックだ。101psを誇る4気筒ゼテックエンジンは、軽快な走りと静粛性という異なる側面を併せ持つ。
フォード・ストリートカー(2003年)
スーパーカーを運転していると、知らぬ間に制限速度を大幅にオーバーしていることがある。96psのフォード・ストリートカー(StreetKa)に乗れば、頑張って走っていても制限速度を下回っていることに気づくだろうが、それでも同じように楽しむことができる。
小さく、低く、大きな音を立てるピニンファリーナ設計のストリートカーは、カタツムリのような速度で走っていても速く感じられるクルマだ。