アウディA6アバントeトロン・コンセプト発表 航続700km 新世代を代表するデザイン
公開 : 2022.03.19 00:47
アウディはA6アバントeトロンのデザインや性能を説明しました。新プラットフォームによりEVを幅広く広めるのが狙いです。
もくじ
ー次期A6アバントの電動バージョンを提案
ー空力追求によりCd値は0.24
ーLEDヘッドライトでゲームの投影も
ーダイナミクスと効率性を両立
ー充電時間はガソリン車の給油に匹敵
ーPPEを様々なモデルに応用
次期A6アバントの電動バージョンを提案
アウディはメディア・カンファレンスにおいてA6アバントeトロン・コンセプトを発表した。次期A6アバントの電動バージョンを提案した形だ。同社は2021年4月の上海オートショーにおいてA6スポーツバックの電動モデルを発表している。
全長4960mm、全幅1960mm、全高1440mmのボディは、ラグジュアリークラスの標準的な大きさだ。ボディラインはアウディらしいもので、ライト類のデザインも他のeトロンと共通性を持っている。
今回のアバントは以前発表されたスポーツバックのように単純なデザイン・コンセプトではないと同社はいう。将来のアウディ市販車を先取りし、同社の電動ラグジュアリーモデルのダイナミックさやエレガントさを示しているとのことだ。
「アウディA6アバントeトロン・コンセプトは、新しいPPEプラットフォームによる将来の生産モデルを具体的に示しています」と技術開発担当取締役のオリバー・ホフマンはいう。
「わたしたちはアバントの45年にわたる成功の歴史を単に電動化するのではありません。技術力を駆使して驚きを付加するのです。これには強力な800ボルトシステムや270kWの充電能力、それにWLTPで最大700kmの航続距離が含まれています」
A6のエンブレムを纏うこのコンセプトは、アウディのビジネスクラスを象徴するものだという。A6は1968年以来アウディを代表する車種として活躍し、1977年にはステーションワゴンをエモーショナルにデザインしたアバントが追加されている。
空力追求によりCd値は0.24
今回のコンセプトカーの寸法は現行のアウディA6/A7シリーズとほぼ同一になっている。ダイナミックさとエレガントさを両立させたラインは、風洞実験の繰り返しによって完成したものだとのことだ。
アウディによればCd値はスポーツバックで0.22、アバントでは0.24とされている。徹底した空気抵抗の低減により、エネルギー効率の向上を図ったとのことだ。
デザインを見ると、22インチの大径ホイールとショートオーバーハング、それに特徴的なルーフアーチがスポーツカーのようなプロポーションを醸し出している。
エッジを排除することによりスムーズさと柔らかな陰影を表現し、サイドビューにモノリシックな印象を与えたという。
フロント部のデザインはアウディらしい大型のシングルフレーム・グリルや深いエアインテークが設けられ、横長のヘッドライトによりワイド感が強調されている。
側面を見ると、ホイールアーチはロッカーパネル上部のバッテリーエリアにつながっており、アウディのEVに共通するブラックのインレーで強調されている。そしてAピラー下部にはカメラによるバーチャル・エクステリア・ミラーが取りつけられる。
エアロダイナミクスの向上のため、ボディ下部にはリアディフューザーの2つのアウトレットがリアバンパーに統合されている。これにより車両下の乱流を減らし、空気抵抗の低減とともに揚力の最小化を両立しているとのことだ。
今回展示された車両はネプチューン・バレーと呼ばれる暖色系のグレーの塗装がほどこされている。日陰ではモダンな印象を与えるが、太陽光の下では玉虫のようなゴールド系の色を放つという。