アウディA6アバントeトロン・コンセプト発表 航続700km 新世代を代表するデザイン
公開 : 2022.03.19 00:47
LEDヘッドライトでゲームの投影も
ヘッドライトおよびテールライトはスリムかつフラットなデザインになっている。デジタルマトリクスLEDや有機ELにより最小限の面積で最大限の明るさを実現し、多様な機能を詰め込まれている。
またボディ両サイドにはLEDプロジェクターが3基うめこまれており、ドアオープン時には地面にメッセージを投影して乗員を迎え入れるとのことだ。
またこのプロジェクターは安全にも寄与しており、自転車のライダーに対しドアオープンの警告などのメッセージを地面に投影することができる。
さらにデジタルマトリクスLEDヘッドライトは映画館のプロジェクターに匹敵するものだという。休憩のために壁の前に停車すれば、壁にビデオゲームを投影して遊ぶことすらできるのだ。
テールライトには新世代の有機ELが採用され、ディスプレイのように機能する。灯火を顧客の好みに合わせてカスタマイズすることも可能になっており、ダイナミックな光の演出を楽しむことができる。
また他の道路利用者との視覚的コミュニケーションにも使われることで、交通の安全レベルを大きく向上させるとのことだ。
ダイナミクスと効率性を両立
PPEはバッテリーEV専用に設計されており、このコンセプトモデルでは約100kWhのエネルギーを蓄えることができる。車体全体にバッテリーを平坦に配置することが可能であり、どのようなボディスタイルにも応用できるとのことだ。
PPEはスケーラブルなプラットフォームであり、さまざまなセグメントに使用することができる。ただしロングホイールベース、ショートオーバーハングというプロポーションは共通しており、広い室内空間を確保している。
アウディのトレードマークであるクワトロシステムはEVになっても健在だ。前後アクスルにそれぞれ1基のモーターを搭載することでダイナミクスとエネルギー効率を完璧にバランスさせることができると同社は主張する。
今回のコンセプトカーに搭載される2基のモーターは、総出力475ps、最大トルク81kg-mを発生する。
また足まわりはEV用に最適化され、前輪が5リンク、後輪がマルチリンク式となっている。さらにアダプティブダンパーを備えたエアサスペンションが採用されているとのことだ。
充電時間はガソリン車の給油に匹敵
このA6アバントeトロン・コンセプトの中核を担うのは、800Vの充電技術だ。以前のeトロンGTと同様に、最大270kWの急速充電に対応する。
PPEテクノロジーの採用により、従来の自動車の給油と大きく変わらない時間で充電することができるとのことだ。10分で300km分の充電ができるほか、25分間で5%から80%までの充電が可能となっている。
ドライブシステムや出力にもよるが、最大700kmの航続距離を持ち、ロングツーリングも難なくこなせるスペックだ。
さらに急速充電との組み合わせにより、買い物などの短距離移動から旅行などの長距離移動まで、あらゆるニーズに対応できるモデルだと説明している。
そしてEVらしく内燃機関を凌駕する低速トルクを持ち、エントリーモデルでも0-100km/h加速は7秒以下だ。最上級モデルではこれが4秒以下まで短縮されるとのことだ。