カーナビと何が違う? パイオニアが発表「NP1」 音声ナビ/ドラレコ機能、1台で
公開 : 2022.03.21 14:32 更新 : 2023.11.24 14:25
パイオニア「NP1」は、こんな小さなボディに、音声ナビ、クラウドドライブレコーダー、クルマWi-Fi機能を詰め込みました。詳しく見てみましょう。
そもそも、ブランドが今までと違う
パイオニアが2月に発表した車載機器が「NP1(エヌピーワン)」だ。市販モデルではあるものの、おなじみのカロッツェリア・ブランドではなく、パイオニア・ブランドの商品となる。
ルックスは写真を見てわかるように、ドライブレコーダーによく似ている。
サイズは118×36×93mmと手のひらに載る程度で、2つのカメラ、GPS、Gセンサー、通信モジュール、スピーカー、マイクなどを内蔵。
通信を介してクラウドへとアクセスし、ドライブに役立つさまざまな機能を実現する今までにないスタイルだ。パイオニアでは「会話するドライビングパートナー」と呼ぶ。
主要な機能となるのは「スマート音声ナビ」。
一般的なカーナビではタッチパネルによって各種の操作を行い、音声・画面表示によってガイドを行うわけだが、NP1では操作もガイドも音声になる。
そのため運転中にも利用することができ、前方から視線をそらす必要もない。運転に慣れていない人でも安全に扱える。
操作感としては家庭に普及が進んでいるスマートスピーカーに似ている。順に対話をしていけば希望の操作が行えるのだ。
音声案内を体験「突き当たりを右です」
たとえば、目的地設定をしてみると、カーナビの違いがよく分かる。
「エヌピーワン、東京タワ―に行きたい」と話しかけると、「直線距離で20kmの位置に東京タワーが見つかりました。ここに行きますか?」と答えるので、「はい」と言えばすぐにルート探索を行い、案内が始まる。
飲食店の検索についてはグルメサイトRettyとの連携でクチコミ評価による絞り込みができ、評価の高い順にリストアップしてくれる。
そしてルート案内中には近くの観光名所を知らせてくれ、目的地に駐車場がない場合には目的地に距離が近づくと周辺の駐車場を検索するかどうかを聞いてくるのも親切だ。
音声案内については「突き当たりを右です」、「右寄りの車線がオススメです」、「3分程度道なりです」といった従来のカーナビには見られない助手席の人が案内するような表現。
音声だけで迷わず目的地に到着できるよう、非常にきめ細かくわかりやすい。
とはいえ、音声だけでは心もとない人のためにはスマホ画面上にルートガイド情報が表示される無料専用アプリ(iOS用、Android用あり)、「My NP1」も用意されており併用も可能だ。
車載Wi-Fiルーター機能も 価格は?
また、「クラウドドライブレコーダー」機能にも注目ができる。
本体に内蔵された2つのカメラで前方・車内、窓越しに側方・後方をフルHD画質で撮影し、マイクロSDと同時にサーバーに映像を記録する。
「エヌピーワン、録画して」と話しかければ任意録画が行え、スマホ上での映像確認もできる。オプションの電源ケーブルを利用すれば、スマホ通知機能を持つ駐車監視録画が実現。
このほか内蔵の通信モジュールを利用して、車外のスマホに撮影中の映像・地図をリアルタイムで送り、会話までできる「ドライブコール」、定額でインターネット環境が使い放題になる「車載Wi-Fiルーター」といった役立つ機能を搭載している。
なおNP1はクラウド型のため、サーバー側でバージョンアップを行い新たな機能の追加が見込まれる。
さらにAIがユーザーの利用傾向を学習して、より使いやすく成長するという。これも嬉しいポイントだ。
本体価格は6万5780円(税込み)で、1年間の通信費が含まれている。2年目以降の更新通信費は1万5840円/年(税込み)となる。