実際はどれだけ走れる? EV航続距離トップ10 日常的な走行で最長400km強
公開 : 2022.03.26 18:05
メーカーの公称数値ではなく、現実世界でどれくらいの距離を走れるのか。あらゆる市販EVをテストしました。
もくじ
ー現実世界で期待できる航続距離
ー1. ヒョンデ・コナ・エレクトリック - 417km
ー2. ジャガーIペイス - 407km
ー3. キアeニロ - 407km
ー4. テスラ・モデル3パフォーマンス - 385km
ー5. テスラ・モデルX - 375km
ー6. 日産リーフeプラス - 349km
ー7. メルセデス・ベンツEQC - 335km
ー8. アウディeトロン - 315km
ー9. ルノー・ゾエR135 - 309km
ー10. テスラ・モデル3スタンダードレンジ・プラス - 291km
現実世界で期待できる航続距離
バッテリー技術や充電インフラは日々進歩しており、EVはニッチな存在から内燃機関車の代替となる実用的なクルマへと変化しつつある。しかし、1回の充電でどれだけの距離を走れるかは、依然として重要な問題だ。
メーカーが公表している航続距離の数値はあくまで目安であり、日常の運転状況で必ずしも達成できるものではない。では、現実世界で走れる距離はどれくらいなのだろうか?
AUTOCARは現在、電動化が急速に進む欧州市場において、すべての市販EVで航続距離テストを実施している。その結果をランキング形式で紹介する。
1. ヒョンデ・コナ・エレクトリック – 417km
EV航続距離における現時点でのチャンピオンは、巨大なバッテリーを搭載した大型車でもなく、高価な最上級車でもない。大衆車ブランドであるヒョンデから3万5000ポンド(約560万円)以下で販売されており、EVの普及に貢献していると言えるだろう。
昨年、コナ・エレクトリックを公道でテストしたとき、記者は「EVの中で最も魅力的な使い勝手と手頃な価格の融合」であると述べた。64kWhのバッテリーによる実走行距離は400km以上と、テスラ、ジャガー、アウディといった高級車に勝るものである。
実際、その価格、性能、人気のクロスオーバースタイルという組み合わせにより、ヒョンデが需要に応えるのに苦労しているほどだ。
2. ジャガーIペイス – 407km
ジャガーは、テスラなどに対抗する高級モデルを発売した最初の欧州メーカーであり、航続距離においてはライバルを打ち負かすと同時に、後続に高いハードルを設定した。Iペイスは電気を動力源とするドライバーズカーであり、印象的な加速性能とジャガーらしいハンドリングを備えている。
90kWhのバッテリーで2基の電気モーターを駆動するIペイスは、実走行距離407kmを達成。これはコナ・エレクトリックに次ぐ僅差の2位だが、より高速のDC急速充電に対応しているため、充電時間の差で追いつけるかもしれない。
3. キアeニロ – 407km
Iペイスと表彰台を共有するキアeニロは、比較的小さいバッテリー(64kWh)を搭載しているにもかかわらず、407kmの航続距離を実現している。パワートレインはヒュンダイ・コナ・エレクトリックと共通だが、ボディが大きい分、若干の重量ペナルティがある。
eニロの公道テストでは、航続距離が兄弟車より短いものの、使いやすさ、洗練性、乗り心地で勝ると判断され、高い総合評価を得た。