2022年発売予定の新型EV 注目すべきニューモデルは? 3~12月発売モデルをイッキ見

公開 : 2022.03.27 18:05

12月

BMW i7

BMWに新しく導入されたデザイン理念(そう、あのグリル)があまり好きではないのであれば、高級EVセダンを購入する際にi7が理想的な選択肢となるかもしれない。i7は、メルセデス・ベンツEQSと競合するフラッグシップモデルだが、内燃エンジンの7シリーズと並行して販売される予定である。どんなクルマになるのか、まだ正確にはわからないが、公開されている画像から、クローズドグリル(形状不明、残念)、専用のホイールデザイン、専用のトリムなどが確認されている。105kWhバッテリーで最大航続距離640km以上、最高出力608psを発揮する見込みだ。

サンヨン・ コランドEモーション

財政難に陥っていたサンヨンは最近買収されたため、今年はコランドEモーションを見ることになりそうだ。既存のコランド(ジープのようなタフなSUV)をベースにした、サンヨン初の完全EVとなる予定だ。

スコダ・エンヤクvRS

スコダ・エンヤクiV
スコダ・エンヤクiV

スコダの高性能シリーズ「vRS」の名がEVに付けられるのは今回が初めて。ライバルでもあるID.4 GTXと同じパワートレインを搭載し、0-100km/h加速は6.0秒強、航続距離は480kmと期待される。

2023年発売予定のEVは?

今年のEVに飽き足らず、2023年もワクワクするような発表が目白押しだ。

フィスカー・オーシャン

確かにフィスカーの歴史には汚点があるが、オーシャンを見捨てることはできない。オーシャンは、アウディQ4 eトロンテスラモデルYに対抗できる製品になりそうだ。広々としたインテリアと400km以上の航続距離を備えており、欧州仕様はオーストリアのマグナ・シュタイヤーで生産される予定。価格は、グレードによって3万ポンド(約480万円)から5万ポンド(約800万円)と幅広い。

ロールス・ロイス・スペクター

ロールス・ロイス・スペクター
ロールス・ロイス・スペクター

ロールス・ロイス初のEVは、スペクターと呼ばれる大型のモデルだ。同社の「アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー」プラットフォームを使用し、レイスと同様の立ち位置に据えられることになる。デュアルモーター・パワートレインで600ps以上のパワーを発揮する見込みだ。

ミニの3ドアとカントリーマン

来年からミニのオックスフォード工場は電動モデルのみを製造するようになる。人気の3ドア・ハッチバックは間違いなく継承され、EVとなることが期待される。また、カントリーマンも改良され、完全なEVが登場する予定だ。

プジョーe-308

プジョー308と308 SWのバッテリーEV仕様。既存のe-208よりもパワフルで、航続距離も長くなる。50kWhバッテリーが前輪に取り付けられたモーターを駆動し、156psと27kg-mを発生する。2023年7月に生産が開始される予定。

フォードの電動SUV

フォードは、次期電動SUVの名称、価格、サイズ、外観について沈黙を守っているが、技術仕様についてはいくらか明らかにしている。フォルクスワーゲンとの提携でMEBプラットフォームをベースに開発され、航続距離は320km以上になることがわかっている。果たしてフォードは、ドイツ勢とは一線を画す存在感を示すことができるだろうか。

シボレー・シルバラードEV

フォードが電動化の栄光に浴することを、シボレーが黙ってみているはずがない。シボレーは最近、ピックアップトラックのシルバラードEVを公開し、航続距離を640km以上とした。これはフォードF-150ライトニングの航続距離を160km上回るものだ。最大200kWhのバッテリーが搭載され、デュアルモーター四輪駆動のパワートレインで最高出力670ps以上、最大トルク108kg-m以上のトルクを発生する。

MGのハッチバック

MGの小型電動ハッチバックは、今後数か月のうちに公開される予定だ。このモデルは、ZS EVと5 EVと共にMGのEVラインナップに加わるが、まだ秘密に包まれている。4月の北京モーターショーでコンセプトカーが公開されると思われる。

ポルシェ・マカンEVとアウディQ6 eトロン

マカンEVはポルシェにとって2台目の完全EVだが、タイカンと同等かそれ以上に成功させるだろう。ポルシェとアウディが共同開発した全く新しいプラットフォームを採用し、の最高出力700ps以上と最大トルク100kg-m以上になると期待される。

アウディはこのプラットフォームを、800V充電、480km以上の航続距離、そして最終的にはスポーツタイプの「RS」を備えたQ6 eトロンに使用する予定だ。

スマートのSUV

2023年に登場するスマートの電動SUVは、中国の上流階級を視野に入れたもので、中国で生産される予定である。スマートはメルセデスとジーリーの合弁会社であり、この電動SUVはメルセデスのSEAプラットフォームを採用する予定だ。

オペル/ヴォグゾール・アストラ

アストラもコルサのように、ベストセラー車になれるだろうか?今年、ガソリン、ディーゼル、PHEV仕様が発売される予定で、確かにそのポテンシャルは秘めている。EV仕様のハンドルを握りたいのであれば、2023年まで我慢して欲しい。

フォルクスワーゲン・エアロB

フォルクスワーゲンは、計画中の高級EVセダンをテスラ・モデル3ポールスター2に対抗できる競争力の高いモデルにしようとしている。2019年に「ID.Vizzion」という名前で初披露されたが、現在、社内ではその空力性能を重視した設計から「エアロB(Aero-B)」と呼ばれている。MEBプラットフォームをベースに、前輪駆動または後輪駆動、77kWhバッテリー、最大695kmの航続距離を携えてデビューする見込みだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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