どうなる自動車業界? 2021年度の新車販売、再び500万台割れ 3月も2ケタ減に
公開 : 2022.04.02 14:15
今後の展望は?
3月の新車販売について業界団体の関係者は、「3月は新型コロナウイルスの感染拡大に加えて、3月16日に発生した福島沖地震による一部サプライヤーの操業停止もあって部品供給の遅れが発生し、各ブランドが生産調整を余儀なくされた」と説明。
その結果、「新型車や人気車の需要に対応できず、結果的に新車販売の前年割れの継続につながった」と解説する。
今後の展開に関しては、「新型車を中心に受注は底堅く、販売店への客足やオンラインによる商談も堅調。第2四半期以降も販売を伸ばしそうなニューモデルが順次発売される予定なので、プラスを回復する下地は十分にある」
「一方、半導体などパーツの供給不足による各ブランドの生産ラインの一時稼働停止は今後も続く傾向。とくに、中国の新型コロナウイルスの感染拡大はサプライチェーンの上で大きな影響が出ることが予想される。ウクライナ情勢に伴う原材料価格の急高騰、そして円安の進行なども懸念材料」
「受注残を本格的に解消できるだけの増産体制の構築は、まだ先になりそう。日野自動車のエンジン不正による一部車種の型式認証の取り消しによって、貨物車の販売台数の減少も見込まれる」と指摘した。