最速試乗 マツダCX-60 PHEV/ディーゼルを試す 他社とも違う「新しい乗り味」

公開 : 2022.04.07 11:03

気になるディーゼル乗り味は?

次に、3.3L直6ディーゼル48Vマイルドハイブリッドに乗った。

エンジンは、2.2L直4に対して、同じボアxストロークのシリンダーを2つ増やした。

マツダCX-60欧州仕様プロトタイプ(ディーゼル)
マツダCX-60欧州仕様プロトタイプ(ディーゼル)    マツダ

また、ピストンヘッドの上部を新設計の形状とし予混合燃料によって燃料効率を上げた。

最高出力は254.2ps/最大トルクを56.1kg-m。さらに、低回転域での効率を上げるため最大出力12.4kW(16.9ps)のモーターでアシストする。

走り出すと、低回転から中回転域でのトルキーさに加えて、4000rpm以上での伸びやかさが実に爽快だ。

これほど強力なエンジンなのに、燃費ではマツダの現行B/Cセグメントのディーゼル車と同等かそれ以上になるとしている。

また、ステアリングのフィーリングがプラグインハイブリッド車に比べるとソフトに感じた。

ところが、試乗後に担当エンジニアに聞くと「パワステのセッティングは、2モデルで基本的に同じだ」というのだ。

そのうえで「重量配分の違いや、シート表皮の違いなど、ドライバーがクルマから感じ取る印象の違いが、パワステの重さの違いとして認識するのではないか?」という。

身体拡張能力を高い次元で実現したからこそ、こうした感覚の差が生まれるのかもしれない。

限られた時間内での試乗だったが、CX-60は現行マツダ車とも、他メーカーのFR系SUVとも「ふた味違う」新しい乗り味であった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?

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