クーペ風ボディに変更 アウディQ4 eトロン(5) 荷室が広いスポーツバック 長期テスト
公開 : 2022.04.16 09:45 更新 : 2022.04.27 12:16
純EVでのプレゼンス拡大を狙うQ4 eトロン。電動時代における上級ファミリー・クロスオーバーの魅力を確かめます。
もくじ
ー積算2270km グレーのクーペボディに変更
ー積算3500km 静かで洗練され、運転しやすい
ー積算5811km クーペ風ボディは空力的に有利
ー荷室が若干広いスポーツバック
ーワンペダルは渋滞時のストレスも少ない
ーテストデータ
積算2270km グレーのクーペボディに変更
長期テストのアウディQ4 eトロンが、クーペ風ボディのスポーツバックへ変更になった。駆動用モーターの出力を示す数字は前回と変わらず40で、後輪駆動。バッテリーは77kWhのものが載っている。
カラーはグレーで、今っぽい。スポーツバックの滑らかに傾斜するルーフラインとも良く合っていて、筆者はこちらの方が好きだ。利用可能な荷室空間にも影響はない様子。前回触れたインフォテイメント・システムの不具合も起きてはいない。
積算3500km 静かで洗練され、運転しやすい
ワゴン風ボディのQ4 eトロンと、このスポーツバックとの見た目の違いは大きいが、それ以外の差は殆どないようだ。どちらも静かで洗練され、運転しやすい。長距離移動もリラックスしてこなせる。
純EVは、プレミアムなモデルとの相性が良い。Q4 eトロンは、その恒例といえそうだ。
積算5811km クーペ風ボディは空力的に有利
スポーツバックに変更となったQ4 eトロンを、少し詳しくご紹介しよう。基本的に駆動用モーターの出力や駆動用バッテリーの容量に違いはない。ルーフラインが異なる程度。トリムグレードもスポーツのままだ。
駆動用モーターは1基で、最高出力は203psを発揮する。シルエットが異なることで、空気抵抗は良くなっている。Cd値は0.28から0.27へ改善し、僅かとはいえ、エネルギー効率にメリットはあるだろう。
Q4 eトロン・スポーツバックの写真を初めて見た時、あまり良い印象が残らなかったことを覚えている。しかし、見慣れたこともあるかもしれないが、最近はそのルックスを気に入っている。
大径ホイールが似合い、全体のプロポーションが良い。兄弟モデルに当たる、フォルクスワーゲンID.5より、デザインのまとまりにも優れると思う。
荷室が若干広いスポーツバック
驚くことに、荷室容量は大きくなっている。ワゴン風ボディのQ4 eトロンは520Lだったのに対し、クーペ風のスポーツバックは535L。小さくなると想像していたから、その事実には驚いてしまった。
実際、利用可能な荷室空間が大きいと感じる。リアシートを折りたたんだ時の容量は1460Lと、30L小さいものの、スポーツバックは見た目と実用性とを両立させているようだ。
ただし、リアシート側の頭上空間はわずかに狭い。身長の高い大人の場合、窮屈に感じる可能性はあるだろう。
フロントシート側には、スポーツバックだからという違いはない。1つがメーター用で、もう1つがインフォテインメント用、2面のモニターが並ぶダッシュボードも同じ。
長期テストに来たスポーツバックには、最新バージョンのインフォテイメント・システムがインストールされており、今のところ順調に稼働している。一度スピードメーターが動かなくなったが、クルマを再起動したら治ったようだ。
アップル・カープレイを介してスマートフォンのナビ機能が使え、その時はGPSデータによる速度を確認することはできた。便利な時代だ。
Q4 eトロン・スポーツバックのシステムは、ソフトウェアの動作が速くなったように感じる。公式にはアップデートの情報は出ていないようだが、最近生産されたクルマにはバグフィックスが施されているのかもしれない。