【実際に購入レポート】ポルシェ・タイカンの長期テスト(2) 納車〜初乗り
公開 : 2022.04.08 11:55
AUTOCAR JAPANの笹本健次編集長は、ポルシェ・タイカンを購入。納車〜初乗りの印象などをお伝えします。
購入したタイカンの詳細
まず始めに、注文したポルシェ・タイカンの仕様を紹介すると、車両本体価格が1203万円であり、それに加えて、ディ―ラーで既に発注していたオプションが合計414万7000円分装着されていた。
都合1617万7000円となり、これに諸費用30万1760円が加わり、合計は1647万8760円の支払いとなった。
通常、私は、オプションを極力装備しない主義であるが、今回は、車両本体価格の3分の1にもなるオプションが装備されていていささか参ったが、クルマの選択の余地がないのでしぶしぶ了解した。
オプションの主な内容は、アイスグレーメタリックの塗装が39万6000円、パフォーマンスバッテリープラスが95万3000円(これは絶対必要)、スポーツクロノパッケージが18万6000円、21インチホイールが73万2000円、LEDマトリックスヘッドライトが48万円、固定式パノラマルーフが26万8000円、電動充電カバー(カバーに手を近づければ自動的に開く。これは正にギミック)が10万4000円、モバイルチャージャーコネクトが18万1000円などであった。
この他、使用してみて良かったと思うのは前席のシートヒーターで、これはとても有用である。
私が最初からオーダーするのであれば、パフォーマンスバッテリープラスとスポーツクロノパッケージぐらいしか選択しなかったと思うが、結果的には、とてもラグジュアリーな仕様となり、これも有りか、と思うようになった。
EVなので、政府の補助金として今年度予算で65万円の補助が得られるのも嬉しいが、燃料代の節約が大きいことが一番のメリットであろう。
タイカン納車と初乗りの印象
3月11日の納車日は、ポルシェ青山のショールームに向かう。現車は2階の広いフロアで、カバーをかけられて納車を待っていた。
アンヴェールした後、受領書にサインをし、記念のシャンパンなどを受け取って儀式は終了。一通り撮影をし、ドライバーズシートに座る。オドメーターは11kmを指していた。
早速、青山通りに乗り出し、神宮外苑の銀杏並木の辺りで走りの撮影をする。ブラックの内装は、落ち着いていて好ましい。
革巻きのステアリングは太すぎず、細すぎず、クイックな切れ味もポルシェらしい。
EV特有のシルキーで滑らかな加速は、ドアの開閉の精密感や、ボディの合わせの見事さと相まって、精密機械の緻密さを象徴している。
ターボSの試乗の時にも書いたが、正に私が初めてポルシェ356に触れた時のような繊細な感触が蘇ってきたのである。
車体の剛性も高い。段差などを超えてもミシリともせず、モーターの唸り以外の音のない一種不思議な世界の感覚である。
足回りや加速のセッティングは自由に設定できるが、私の場合、ダンパーはスポーツ、アクセルはノーマル、回生ブレーキはオン、という組み合わせがしっくり来た。