1人目の顧客は「王子」! プロドライブ・ハンターT1+ 600馬力超の公道走行仕様、4月に英国デビュー

公開 : 2022.04.11 20:25

なぜラリー仕様よりパワフルなのか?

AUTOCARは、プロドライブのデビッド・リチャーズ会長にインタビューを行った。

――なぜ、公道仕様のハンターT1+を作るのでしょうか?

「中東などの人里離れた地域では、レクリエーションとして砂漠を走る人がたくさんいます。大きなオフロード文化があるのです。そのようなクルマを提案するのは理にかなっていると思いました。そして、(バーレーンの)皇太子が最初のオーナーになることに興味を持つようになったのです……」

――セバスチャン・ローブのダカール参戦車両とどう違うのですか?

プロドライブ・ハンターT1+
プロドライブ・ハンターT1+    プロドライブ

「あまり変わりませんよ。コックピットはより快適で静かですし、乗車位置も少し低くなりました。お客様の希望によっては、トランクルームを作ることもできます。ただし、シャシーもサスペンションも同じで、タイヤも似ている。道路がないところでも、十分な能力を発揮できるようにするつもりです」

――完成車第1号車にサンドカラーを選んだのはなぜですか?

「最初のお客様である皇太子が選ばれた色です。皇太子は環境に合ったクルマをと考えていました。おそらく当社はこの色を選ばなかったでしょうが、車両を見た時、これで良かったと思いました」

――なぜラリー仕様よりパワフルなのですか?

「主な理由は、可能だからです。ダカールの規定ではターボブーストに制限がかけられていますが、市販仕様ではその必要がありません。エンジンはバンベリー本社で一から作っているので、V6の耐久性もわかっていますし、少し自由度を持たせただけです」

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    AUTOCAR UK Editor-in-chief。オフィスの最も古株だが好奇心は誰にも負けない。クルマのテクノロジーは、私が長い時間を掛けて蓄積してきた常識をたったの数年で覆してくる。週が変われば、新たな驚きを与えてくれるのだから、1年後なんて全く読めない。だからこそ、いつまでもフレッシュでいられるのだろう。クルマも私も。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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