ぶっ飛んだコンセプトカー 54選 後編 才能を持て余した技術者の遊び?

公開 : 2022.04.17 06:06  更新 : 2022.04.18 10:56

エンジニアやデザイナーが思い描く「クルマの未来」を覗いてみると、稀に目を疑うようなデザインに遭遇します。

ホンダ不夜城(1999年)

1999年の東京モーターショーで発表された不夜城は、装甲車とスーパーのショッピングカートを掛け合わせたようなデザインで、最小限のキャビンとレゴのセットから盗んだようなタイヤが特徴だった。

ホンダ不夜城(1999年)
ホンダ不夜城(1999年)

ホンダ・ノイコム(1999年)

ノイコム(Neukom)は、事実上、車輪のついたリビングだ。空力を無視した小屋のようなスタイルのノイコムは、「社会的な楽しみのためのオープンスペースのトランスポーター」であった。

ホンダ・ノイコム(1999年)
ホンダ・ノイコム(1999年)

ヒョンデFGV-II(1999年)

FGVは「フューチャー・グリーン・ビークル」の略だが、もしこれが乗用車の未来を表しているとしたら、徒歩や自転車、バスが急速に普及することになるだろう。FGVは1999年、ソウルでデビューしている

ヒョンデFGV-II(1999年)
ヒョンデFGV-II(1999年)

リンスピードXドリーム(1999年)

パワフルなピックアップトラック風のクルマでありながら、快適性や防風性はほとんどなく、さらに独自のホバークラフトを搭載するなど、現実からかけ離れた夢のようなコンセプトである。

リンスピードXドリーム(1999年)
リンスピードXドリーム(1999年)

トヨタ・セリカ・クルージングデッキ(1999年)

スポーツカーとピックアップトラックのような、対極にある2つのクルマからどちらか選べと言われたら、かなりの確率で迷うだろう。この2つの車種を1つにまとめようとすると、虚無にたどり着くことになる。それでもトヨタは諦めず、セリカ・クルージングデッキというコンセプトで、この難題に挑戦した。

トヨタ・セリカ・クルージングデッキ(1999年)
トヨタ・セリカ・クルージングデッキ(1999年)

バルメット・ゼローネ(1999年)

バルメットの専門分野は、自動車全体の設計ではなく、製造とコンバーチブル・ルーフシステムの設計にあった。1999年のジュネーブ・モーターショーでゼローネ・コンセプトが公開されたとき、誰も拍手していいのか笑っていいのかわからなかった。

バルメット・ゼローネ(1999年)
バルメット・ゼローネ(1999年)

シトロエン・オズモース(2000年)

シトロエンは、これを「ユーザーフレンドリーなクルマの大胆なデザインコンセプト。歩行者とドライバーとの新しい関係性を生み、自動車を使用することに対しての社会的な責任に取り組む」とした。なるほど?

シトロエン・オズモース(2000年)
シトロエン・オズモース(2000年)

スズキ GSX-R/4(2001年)

近年、スズキ車も少しずつ面白くなってきたが、2001年に発表されたGSX-R/4は、登場するのがちょっと早すぎたかもしれない。良くも悪くもRCカーのようで、デザインは面白い。ハヤブサの1.3Lバイク用エンジンをミドマウント搭載している。

スズキ GSX-R/4(2001年)
スズキ GSX-R/4(2001年)

トヨタ・ポッド(2001年)

ドライバーの脈拍や発汗量を検知し、照明の色を変えたり、車体後部のアンテナ(しっぽ)を振ったりして、ドライバーをリラックスさせる。開発には、1999年に犬型ロボット「アイボ」を発売したソニーも関わっている。

トヨタ・ポッド(2001年)
トヨタ・ポッド(2001年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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