メルセデス・ベンツSクラス 詳細データテスト 最良ではない快適性 走りはスポーティではないが上々

公開 : 2022.04.16 20:25  更新 : 2022.04.26 01:45

スペック

レイアウト

新型Sクラスは、大幅に改修されたモジュラー・リア・アーキテクチャー(MRA)がベースで、アルミが多用されている。エアサスペンションは標準装備だ。

エンジンは、今のところ直6のみのラインナップだが、マイバッハ仕様にはV8やV12が搭載される見込みだ。テスト車のウェイトは2530kgで、前後重量配分は46:54とリアが重いが、これはおそらくロングホイールベース版であることも一因だ。

エンジン

MRAプラットフォームの改修版を使用した新型Sクラス。テスト車の前後重量配分はややリア寄りだが、これはトランク床下のバッテリーと、長いホイールベースによるところが大きそうだ。
MRAプラットフォームの改修版を使用した新型Sクラス。テスト車の前後重量配分はややリア寄りだが、これはトランク床下のバッテリーと、長いホイールベースによるところが大きそうだ。

駆動方式:フロント縦置き四輪駆動
形式:直列6気筒2999ccターボチャージャー、ガソリン
ブロック・ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ83.0×92.4mm
圧縮比:10.5:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:367ps/5500~6100rpm
最大トルク:51.0kg-m/1600~4500rpm
エンジン許容回転数:-rpm
ハイブリッドアシスト:永久励起同期モーター
モーター最高出力:149ps
システム総合出力:510ps/5500~6100rpm
システム総合トルク:76.5kg-m/1600~4500rpm
馬力荷重比:214ps/t
トルク荷重比:32.1kg-m/t
エンジン比出力:122ps/L

ボディ/シャシー

全長:5320mm
ホイールベース:3216mm
オーバーハング(前):896mm
オーバーハング(後):1208mm

全幅(ミラー含む):2120mm
全幅(両ドア開き):3920mm

全高:1503mm
全高:(トランクリッド開き):1900mm

足元長さ(前席):最大1190mm
足元長さ(後席):860mm
座面~天井(前席):最大1000mm
座面~天井(後席):930mm

積載容量:505L

構造:スティール/アルミモノコック
車両重量:2385kg(公称値)/2530kg(実測値)
抗力係数:0.22
ホイール前/後:9.0Jx20/10.0Jx20
タイヤ前・後:255/40 R20 101Y/285/35 R20 104Y
ブリヂストン・トランザT005 MO-S
スペアタイヤ:なし(ランフラット)

変速機

形式:9速AT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:5.35/9.3 
2速:3.24/15.4 
3速:2.25/22.4 
4速:1.64/30.7 
5速:1.21/41.5 
6速:1.00/50.4      
7速:0.87/58.1 
8速:0.72/70.2      
9速:0.60/83.7      
最終減速比:2.65:1

燃料消費率

AUTOCAR実測値:消費率
総平均:14.5km/L
ツーリング:13.1km/L
動力性能計測時:12.2km/L
EV航続距離:72km

メーカー公表値:消費率
低速(市街地):-km/L
中速(郊外):-km/L
高速(高速道路):-km/L
超高速:-km/L
混合:125km/L
EV航続距離:100km

燃料タンク容量:75L
駆動用バッテリー:28.6/21.5kWh(総量/実用量)
現実的な航続距離:約987km
CO2排出量:17g/km

サスペンション

前:マルチリンク/エアスプリング、スタビライザー
後: マルチリンク/エアスプリング、スタビライザー

ステアリング

形式:電動、ラック&ピニオ
ロック・トゥ・ロック:2.3回転
最小回転直径:12.5m

ブレーキ

前:350mm通気冷却式ディスク
後:278mmディスク
制御装置:ABS、EBA、EBD
ハンドブレーキ:電動、ダッシュボード・運転席左側にスイッチ配置

静粛性

アイドリング:38dBA
全開時(4速):74dBA
48km/h走行時:54dBA
80km/h走行時:59dBA
113km/h走行時:62dBA

安全装備

ABS/EBD/ESP/LKA/LCA/TSR/CTA/ABSM/ASA/ACC/PSIC
Euro N CAP:テスト未実施
乗員保護性能:成人-%/子供-%
交通弱者保護性能:-%
安全補助装置性能:-%

発進加速

テスト条件:乾燥路面/気温8.5℃
0-30マイル/時(48km/h):2.3秒
0-40(64):3.2秒
0-50(80):4.1秒
0-60(97):5.2秒
0-70(113):6.5秒
0-80(129):7.9秒
0-90(145):9.8秒
0-100(161):11.9秒
0-110(177):14.2秒
0-120(193):17.1秒
0-130(209):20.7秒
0-140(225):25.0秒
0-402m発進加速:13.6秒(到達速度:173.2km/h)
0-1000m発進加速:24.4秒(到達速度:222.9km/h)

ライバルの発進加速

ライバルの発進加速
ロールス・ロイス・ゴースト
テスト条件:乾きかけ路面/気温9℃
0-30マイル/時(48km/h):2.0秒
0-40(64):2.8秒
0-50(80):3.6秒
0-60(97):4.7秒
0-70(113):5.8秒
0-80(129):7.0秒
0-90(145):8.5秒
0-100(161):10.3秒
0-110(177):12.3秒
0-120(193):14.7秒
0-130(209):17.6秒
0-140(225):20.9秒
0-402m発進加速:13.0秒(到達速度:192.8km/h)
0-1000m発進加速:21.8秒(到達速度:250.7km/h)

中間加速

20-40mph(32-64km/h):1.8秒(2速)/2.4秒(3速)

30-50(48-80):1.8秒(2速)/2.4秒(3速)/3.1秒(4速)/4.4秒(5速)

40-60(64-97):2.0秒(2速)/2.4秒(3速)/3.1秒(4速)/4.5秒(5速)/5.4秒(6速)/5.7秒(7速)

50-70(80-113):2.5秒(3速)/3.3秒(4速)/4.5秒(5速)/5.5秒(6速)/6.5秒(7速)/8.7秒(8速)

60-80(97-129):2.6秒(3速)/3.4秒(4速)/4.5秒(5速)/5.6秒(6速)/8.0秒(7速)/8.5秒(8速)

70-90(113-145):3.6秒(4速)/4.7秒(5速)/5.7秒(6速)/7.0秒(7速)/8.9秒(8速)/11.7秒(9速)

80-100(129-161):3.6秒(4速)/4.9秒(5速)/6.0秒(6速)/7.3秒(7速)/9.1秒(8速)/12.5秒(9速)

90-110(145-177):3.9秒(4速)/5.0秒(5速)/6.2秒(6速)/7.6秒(7速)/10.0秒(8速)/13.8秒(9速)

100-120(161-193):5.3秒(5速)/6.5秒(6速)/8.1秒(7速)/11.2秒(8速)/15.3秒(9速)

110-130(177-209):5.9秒(5速)/6.9秒(6速)/8.8秒(7速)/11.7秒(8速)

制動距離

テスト条件:乾燥路面/気温8.5℃
30-0マイル/時(48km/h):8.5m
50-0マイル/時(64km/h):24.0m
70-0マイル/時(80km/h):47.4m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.94秒

ライバルの制動距離

ロールス・ロイス・ゴースト
テスト条件:乾きかけ路面/気温9℃
30-0マイル/時(48km/h):8.2m
50-0マイル/時(64km/h):22.9m
70-0マイル/時(80km/h):46.6m

各ギアの最高速

1速:57.9km/h(6200rpm)
2速:96.6km/h(6200rpm)
3速:138.4km/h(6200rpm)
4速:190.0km/h(6200rpm)
5速:249.4km/h(6010rpm)
6速:249.4km/h(4958rpm)
7速:249.4km/h(4289rpm)
8速:249.4km/h(3555rpm)
9速:(公称値):250.0km/h(2980rpm)

7速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):1346rpm/1538rpm

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    英国編集部ライター
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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