ルノー 水素エンジン車コンセプト、5月19日公開予定 新型「4ever」の予告か?
公開 : 2022.04.15 18:05 更新 : 2022.11.01 08:41
ルノーは「水素エンジン」を搭載するというコンセプトカーを準備中。次期クロスオーバーの予告の可能性も。
ルノーも水素パワートレインに?
ルノーは5月19日に新しいコンセプトカーを公開する予定だ。デザインへの新しいアプローチと水素パワートレインを予告するものだという。
このコンセプトカーの詳細は不明だが、角張ったデイタイム・ランニングライト、大きく張り出したボンネット、新型「5」のようなフロントエンドなど、多くの新しいデザイン要素が採用されていることは明らかである。
コンセプトの名称はまだ決まっていないが、5との外観上の類似性から、2025年に発売予定の新型クロスオーバー「4ever(フォーエバー)」の可能性がある。また、リサイクル可能な素材を採用することで、ルノーの循環型経済への意欲を示すものとなる。
同社のルカ・デ・メオCEOは、「コンセプトカーを作るときは、それを実車にしたい」と述べ、これが単なるデザインスタディにとどまらないことを強調した。
パワートレインについては発表の場で明らかにされるが、ルノーが「水素エンジン(hydrogen engine)」という表現を使っていることから、従来のガソリンエンジンを改良した水素燃焼エンジンである可能性が高い。ルノーは現在、商用車に水素を導入しているが、これまでのところ燃料電池にのみとどまる。
水素エンジンは、高価で重いEVドライブトレインを搭載することなく、車両の排出ガスを削減できる可能性を秘めている。トヨタとヤマハは最近、水素燃焼用に改良した5.0L V8エンジンを発表するなど、研究に力を入れている。
しかし、最終的な市販車に水素エンジンを導入するかどうかは不明で、EVとなる可能性もある。デ・メオCEOは、このコンセプトで「電気、水素、あるいは他のものも」紹介することになるだろうと述べた。
ルノーは2030年までにEVに完全移行する計画を立てており、市販車に水素エンジンを搭載する場合は、EVへの橋渡し的な役割を果たすことになりそうだ。
ルノーは、パリで開催される気候変動に焦点を当てた会議「ChangeNOW 2022」で、このコンセプトを発表する。さらに、企業戦略の3つの中核テーマである「安全」、「包括」、「環境」を紹介する予定だ。