新型メルセデス・ベンツEQS SUV 最大7人乗りの高級EV、欧州発表 航続600km以上

公開 : 2022.04.19 20:25  更新 : 2022.04.19 22:14

メルセデス・ベンツの新型EV、「EQS SUV」がついにお披露目。最高出力543psの旗艦モデルです。

電動SUVのフラッグシップモデル

メルセデス・ベンツが新型EQS SUVを発表した。EVラインナップの高級フラッグシップとして、今年末に発売される予定である。アウディeトロンBMW iXの対抗馬となる。

米国で製造されるEQS SUVは、セダンのEQSやEQEと同様、EV専用のEVAプラットフォームを採用している。シングルモーターの後輪駆動モデルと、デュアルモーターの四輪駆動モデルが用意される。

メルセデス・ベンツEQS SUV
メルセデス・ベンツEQS SUV    メルセデス・ベンツ

全モデル共通で、セダンのEQSと同じ107.8kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載。メルセデス・ベンツによると、バッテリーはフロアパン内に格納されているため、ほぼフラットなフロアと、SUVモデルの中で最も低い重心を実現しているという。

空力重視のデザイン 低めのスタンス

全長5125mm、全幅1959mm、全高1718mmと、内燃機関搭載のGLSよりも82mm短く、幅は3mm広く、高さは105mm低い。また、ホイールベースは75mm長い3210mmで、セダンのEQSと同じ。エクステリアは、丸みを帯びた滑らかな表面を多用したものとなっている。

フロントバンパー下部まで大きく張り出したブラックパネルグリル(オプションでスターパターン加工も用意)、LEDヘッドライト(オプションでデジタルライト機能付き)、左右を結ぶLEDライトバーなど、他のEQモデルとの類似性を感じさせるスタイリングが特徴的だ。

メルセデス・ベンツEQS SUV
メルセデス・ベンツEQS SUV    メルセデス・ベンツ

EQS、EQEと同様、クラムシェル型ボンネットは整備時のみ開ける仕様で、ウィンドウォッシャー用のフィラーを運転席側のフロントパネルに組み込んでいる。

窓はサッシュレスではないが、フラッシュ式ハンドルを全車に標準装備している。ボディサイドの気流をスムーズにすることで空力効率を向上するというランニングボードもオプションで設定。空気抵抗係数はまだ明らかにされていないが、フルフラットのアンダートレイの影響もあり、SUVの中で最も空力効率に優れていると関係者は示唆している。

航続距離600km以上 200kWhの急速充電に対応

欧州では、2種類のモデルと3種類のパワートレインを導入する。

エントリーモデルは「EQS 450」で、シングルモーター後輪駆動のEQS 450+と、デュアルモーター四輪駆動のEQS 450 4マチックがある。出力はそれぞれ360psで、トルクは58kg-mと81.5kg-mを発揮する。

メルセデス・ベンツEQS SUV
メルセデス・ベンツEQS SUV    メルセデス・ベンツ

電費はWLTPサイクルで23.0~18.6kWh/100kmとされ、航続距離は536~610kmとなる。ツインモーターのEQS 450 4マチックは、1回の充電で507~613kmを走行できる。最大200kWのDC急速充電に対応し、10~80%を31分で充電することができる。

上位モデルは、最高出力543psと87.4kg-mを発揮する四輪駆動の「EQS 580 4マチック」だ。セダンのEQSよりもわずかに強力だが、航続距離はエントリーモデルのEQS 450 4マチックと同じ数値を実現している。

エネルギー回生には、D+(惰性走行)、D(標準的な回生)、D-(回生重視)の3つのレベルが用意される。また、走行状況に応じて自動的に回生量を変化させるD-Autoと呼ばれる設定も選択可能だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事