レクサス新型車「RZ」、ついに初公開 BEV専用モデルの内装/サイズ/航続距離を解説
公開 : 2022.04.20 19:00 更新 : 2022.04.22 00:29
「e-TNGA」の作り込みとは
RZではレクサス初のBEV専用プラットフォーム「e-TNGA」を採用。
フロア下へのバッテリー搭載による低重心・低慣性モーメントという運動性能の素性の良さを活かし、安定性と乗り心地を両立した。
ボディ骨格の接合にレーザースクリューウェルディング(LSW)や構造用接着剤、レーザーピニング溶接を積極的に採用。
リアの荷室開口部では、変形をおさえるために、二重環状構造に加え、高剛性発泡剤を取り入れ歪みにくい構造とした。また、航続距離の伸長へ貢献するため、フロント/センターピラー、フロントレールへ高張力材を重ね合わせたパッチワーク工法を採用。
さらに、ルーフセンター・レインフォースメントに冷間圧延鋼板、フードに軽量アルミ、ドア/ホイールアーチの両モールディング、バックドアガーニッシュに発泡樹脂成型を採用するなど、徹底した軽量化にも取り組んだ。
サスペンションは、フロントにマクファーソンストラット式、リアにトレーリングアーム式ダブルウイッシュボーンを採用。路面入力の周波数に応じて伸び側ストロークの減衰力を変化させ、乗り心地を損なわずに高い操縦安定性を提供する周波数感応アブソーバーをレクサスで初採用した。
ブレーキには前・後の独立油圧制御により前後回生強調が可能な新加圧ユニットを採用。回生ブレーキシステムを進化させ、違和感のないブレーキフィーリングと制動のシームレスなつながりに加え、回生エネルギーの高効率化により航続距離の伸長に貢献している。
装備/ADASについて
予防安全技術では、最新の「レクサス・セーフティシステム+」を採用。
プロアクティブ・ドライビングアシストでは、従来の機能に加え、信号交差点に対する右・左折時の減速支援、車線内走行時には常時支援し、幅広い運転状況に応じた適切なサポートで安全運転に寄与する。
プリクラッシュセーフティ、レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)、レーンデパーチャーアラート、ドライバー異常時対応システムなども、最新バージョンのものが備わる。
高度運転支援技術「レクサス・チームメイト」では、新機能のアドバンストドライブ(渋滞時支援)や、アドバンストパーク(リモート機能付き)も装備した。
快適装備では、冬季における航続距離の最長化に向けて、高効率ヒートポンプシステムと輻射熱ヒーター(フィルム式)を採用。後者は最高約100℃まで昇温可能で、素早く乗員の足下を温め、人体が接触すると同時に温度を下げる技術で安全性を両立している。
パノラマルーフは、床下へのバッテリー搭載による床面上昇で乗員のヘッドクリアランスが狭まるのを避けるため、サンシェードを廃止し、遮熱・断熱・紫外線99%カット効果のある「Low-Eガラス」に。これは調光機能も備えており、乗員のニーズに合わせて瞬時に遮光できる。
また、OTAアップデートにより、常に最新のソフトウェアに更新が可能。購入後も機能が追加されるとともに性能が向上することで、最新の運転支援技術を備えた、より安全・安心なクルマへ進化していく。
いま分かっているスペック
レクサスRZ 日本仕様プロトタイプ
全長:4805mm
全幅:1895mm
全高:1635mm
ホイールベース:2850mm
タイヤサイズ:18/20インチ
航続距離:約450km(J-WLTCモード・開発目標値)
電池容量:71.4kWh
出力:フロント150kW、リア80kW