ミニ ニュルブルクリンク24時間耐久レースにJCW GP投入 10年ぶり参戦

公開 : 2022.04.21 06:25  更新 : 2022.11.01 08:45

ミニは、5月開催のニュル24時間レースに10年ぶりに参戦。JCW GPのサーキット仕様を投入します。

ミニのホットハッチがニュルに復活

ミニは、来月開催されるニュルブルクリンク24時間レースにおいて、ミニJCW GPのサーキット仕様車を投入すると発表した。

この車両は、ミニの親会社であるBMWのニュルブルクリンク・エンジニアリングセンターに近いブルドック・レーシングによって製作されている。プロジェクトは9月にスタートした。

ミニJCW GP
ミニJCW GP

Mパフォーマンスブレーキ(ミニでは初)のほか、調整可能なリアウィング、フルフラットなアンダーボディ、リアディフューザー、新しいフロントスプリッターなど、サーキットに特化したエアロパッケージが盛り込まれている。その他、レーシングケージ、耐久レースに適した100Lの燃料タンク、専用のレーシングサスペンションも追加された。

パワートレインには、JCW GPの公道仕様と同じ最高出力306psのターボチャージャー付き4気筒エンジンを搭載。8速ATと機械式リミテッドスリップデフも流用されているが、エグゾーストシステムはレース仕様となっている。

ブルドックによると、この車両はミニのレースの歴史に敬意を表し、1960年代のラリー参戦マシンからインスピレーションを得た赤と白のカラースキームが採用されているという。

このレーシングカーから市販のスペシャルエディションが生まれるかどうかは、まだわからない。

ラリー経験豊富なブルドックから参戦

ブルドック・レーシングは、この特別なJCWが、5月26日から29日まで開催される第50回記念大会で表彰台に上ることを期待している。前回のニュル参戦は、2012年だった。ドライバーのラインナップはまだ発表されていない。

ミニは、これまでWRCやダカールラリーを中心とした競技レースで何度も勝利を収めており、ダカール・ラリーでは過去10年間で6回の総合優勝を果たしている。

ミニJCW GP
ミニJCW GP

しかし、内燃機関によるレース車両を開発する一方で、ミニは高性能モデルの電動化にも取り組んでおり、2020年には電動JCW GPEのプロトタイプを公開している。

ミニは当分の間、内燃機関搭載のスポーツカーを作り続ける。元ブランドCEO、ベルント・ケルバーは以前、「従来の内燃エンジンを搭載したジョン・クーパー・ワークス・モデルは、世界中のモータースポーツファンの希望とニーズに応えるために、今後も重要な役割を担っていきます」と述べている。

ミニは2026年に最後の内燃機関モデルを発売する予定だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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