ソーセージに洗濯機、ミサイルも? 自動車メーカーが作ったクルマ以外のモノ 32選

公開 : 2022.04.24 06:05

ホンダ:ロボット

ホンダは、自動車、バイク、飛行機、芝刈り機、除雪機、ウォーターポンプなど、幅広い事業を手掛けている。自動車やバイク以外で最も有名なのは、「アシモ」という名の人間そっくりのロボットだろう。アシモは歩き、走り、ジャンプし、人間と交流する。さらに自分の名前を認識し、握手することもできる。

アシモはときどき、国内外の公共の場に姿を現す。東京都港区にあるホンダ本社に展示されていることもある。ただし、2022年3月に定期的な実演は幕を閉じた。

ホンダ「アシモ」
ホンダ「アシモ」

ヒョンデ:列車

ヒョンデは、中型SUVのサンタフェを販売しているが、何百人もの乗客をニューメキシコ州サンタフェまで連れて行く列車も作っている。同社の鉄道車両部門であるロテムは、ライトレール、高速列車、ディーゼル電気機関車、地下鉄車両を設計・製造している。

その他、ヒョンデは工具、組立ライン用機械、大砲、航空機部品、ロボットなども手掛けている。

ヒョンデ:列車
ヒョンデ:列車

フォード:貯蓄口座

フォードは、消費者が新型車を買うための貯蓄を手助けしたいと考えている。英国では、フォード・クレジット部門が銀行免許を取得し、個人貯蓄口座などの金融商品を販売している。

フォード・クレジットの公式サイトによると、年間数十億ポンドを運用しているようだ。ルノーのRCI Banque部門も、欧州で同様のサービスを展開している。

フォード:貯蓄口座
フォード:貯蓄口座

三菱:あらゆるもの

三菱の自動車製造部門は、その名前とロゴを他の多くの事業体と共有している。鉱業、造船、不動産販売、ETC車載機、高速鉄道設計、石油精製、銀行業など、さまざまな分野で活躍している。

また、第二次世界大戦中にかの有名なゼロ戦(零式艦上戦闘機)を開発するなど軍需産業も手掛け、航空自衛隊向けのF-15、F-2、F-35戦闘機の製造(または組み立て)を行っている。毎日通うオフィスを涼しくしてくれるエアコンも、三菱が作っている可能性が高い。

航空自衛隊のF-2戦闘機
航空自衛隊のF-2戦闘機

プジョー:自転車

プジョーは、1882年に大型自転車の製造を開始。1880年代末には、三輪車と同じ大きさの車輪を持つ普通の自転車もカタログに掲載された。1926年、自動車部門と自転車部門が分離。

現在も、ビアンキ、プフ、ジタンなどの自転車を設計・製造するサイクルヨーロッパ・グループの一員として、プジョーブランドは存続している。

プジョー:自転車
プジョー:自転車

タタ:ホテル

英国の名門自動車ブランド、ジャガーランドローバーは、インディアン・ホテルズ・カンパニーと同じ屋根の下で暮らしている。1903年、ムンバイに5つ星ホテル「タージマハルパレス」(写真)を開業し、高級ホテルの世界に足を踏み入れたタタ。現在では、アジア最大級のホテルグループに成長した。

タタの活動は、自動車とホテルだけにとどまらず、100社以上の会社を経営しており、その分野はめまぐるしく変化している。コンピュータ・システムのサポート、コーヒーやテトリーティーの製造、生命保険の提供、ヴィスタラという航空会社での旅客など、特筆すべき事業を数多く行っている。電話で航空券を買い、旅行保険をかけ、飛行機に乗り、機内でコーヒーを飲めば、全身でタタを味わうことができるというわけだ。

タージマハルパレス
タージマハルパレス

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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