ソーセージに洗濯機、ミサイルも? 自動車メーカーが作ったクルマ以外のモノ 32選
公開 : 2022.04.24 06:05
ホンダ:ジェット機
ホンダの世界展開は、自動車だけにとどまらず、ついに飛行機まで作り始めた。ホンダジェットの正式名称は「HA-420」で、約1%の富裕層が利用する自家用機として開発された小型機である。最大6人の乗客と2人の乗務員が乗れる。ホンダが初めて手に入れた「翼」と言いたいところだが、バイク好きが抗議してきそうで怖い。
約600万ドル(約7億円)で購入できるとされており、プライベートジェットとしてはお買い得と言えるだろう。ノースカロライナ州グリーンズボロにあるホンダの工場でこれまでに200機以上が製造され、このクラスで最も売れている飛行機である。
フォルクスワーゲン:ソーセージ
フォルクスワーゲンで最も人気のある製品には、車輪もエンジンもついてない。同社は数十年にわたりポークソーセージを製造し、それを使ってドイツの人気ファーストフードであるカリーヴルストを作っている。
カリーヴルストは、工場の従業員や直営レストラン、クラシックカー・ショーなどのイベントで販売されている。地元ヴォルフスブルクでは、同じくフォルクスワーゲンの厨房で作られたケチャップとともに、一部の食料品店でも売られているそうだ。
このソーセージには、自動車の純正部品と同じように部品番号(199-398-500-A)が付いており、ディーラーで購入する際にとても人気がある。2021年のフォルクスワーゲン・ブランドの生産台数490万台に対して、ソーセージは年間約700万本も売れている。
GM:フェイスマスク
世界中の多くの企業と同様に、GMも新型コロナウィルスの流行初期にフェイスマスクの製造を開始した。ミシガン州ウォーレンにあるGMテクニカルセンターでは、月産150万枚のマスクが製造できたという。その後、さらに複雑なフェイスピース・レスピレーターも製造するようになった。
一方、2021年4月には、オンタリオ州オシャワのGM工場がカナダ公衆衛生局から1000万枚のマスクを受注し、前年5月に作業を開始した。
GM:人工心臓
Dodrill GMRは、GM研究所が外科医フォレスト・ドドリル(1902~1997年)と共同で開発した人工心臓である。GMのチームはエドワード・リッピンゲル(1887~1964年)が率いていた。彼は社内報に「我々はこれまでオイル、ガソリン、水などの液体を何らかの方法で汲み上げて商売をしてきた。血液を送るのは理にかなったことだ」と寄稿している。
12気筒エンジンに少し似たこの機械は、ドドリルのチームが1952年にデトロイトのハーパー大学で、患者のヘンリー・オピテック氏に心臓手術を施す際に使用された。この手術により、余命わずかと言われていたオピテックは、29年間も生きながらえたのである。