新型メルセデス・ベンツTクラス 欧州発表 最大7人乗り、高級志向の小型ミニバン
公開 : 2022.04.27 00:50
メルセデス・ベンツは、両側スライドドアを備えた5~7人乗りの新型ミニバン「Tクラス」を発表しました。
アクティブな小型ミニバン
メルセデス・ベンツは、2代目シタンをベースとした新型ミニバン、Tクラスを発表した。
Tクラスは、ルノー・カングーの兄弟車であり、フランス北部にあるルノーの工場で生産される。英国では今年後半に発売される予定だ。
当初は5人乗りのスタンダードホイールベース仕様に、4気筒ガソリンおよびディーゼルエンジン搭載したモデルが販売される。2023年には、7人乗りのロングホイールベース仕様がラインナップに加わる予定。
Tクラスはまた、EVである新型EQTのベースにもなっている。EQTには最新のルノー・カングーZEと同じパワートレインが採用される。
メルセデス・ベンツのバン部門の責任者であるマティアス・ガイゼンは、新型Tクラスについて、「アクティブな家族連れからスポーツ愛好家まで、広いスペースを必要とするすべての人のためのクルマです」と語っている。
両側スライドドア採用
Tクラスは、カングーよりもシタンに似たスタイリングが特徴的だ。フロントエンドには、クロームのアクセントと大きなスリーポインテッドスターを配したグリルを装備。ロアパネルをブラックで統一するなど、バンパーのデザインも新しい。
また、ヘッドライト、ボンネット、フロントウイングは、バン部門の最新モデルとして独自に開発されたものだ。
Aピラーから後ろはカングーに近いスタイリングだ。フロントは従来のヒンジ式ドア、リアはスライドドア(開口部は高さ1059mm、幅615mm)で、サイドウィンドウは固定式となっている。
リアエンドはほぼ垂直で、テールゲートを開けた際の床面の高さは561mmに抑え、荷物の積み下ろしを容易にしている。テールゲートは、2分割のドアに変更することもできる。
英国では、「スタイル」と「プログレッシブ」の2グレードを展開。16インチのスチールまたはアルミホイールを標準装備するが、オプションで17インチアルミも用意されている。
スタンダードホイールベースのTクラスのサイズは、全長4498mm、全幅1859mm、全高1811mm。
上質かつ実用性に富んだ内装
インテリアは、マルチファンクション・ステアリングホイール、アンビエントライト(最大8色)、丸型エアベントなど、メルセデスらしい個性的なデザインに仕上げられている。
前席のシートクッションは、ルノー・カングーよりもしっかりとした作りになっているほか、アームレストやドアパネルなどには人工皮革を採用している。後席は折りたたみ可能で、ラゲッジルームとほぼフラットなフロアにすることができる。
7.0インチのインフォテイメントディスプレイには、Aクラスと同じ車載システムMBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)が搭載され、「ヘイ、メルセデス!」の音声コントロールなども可能だ。
ミニバンらしく、大容量のドアボックスや小物入れなど、実用性に重きが置かれている。フロントシートの背面には、折りたたみ式のプラスチック製テーブルが内蔵されている。
スタンダードホイールベース仕様のラゲッジ容量は517Lで、Bクラスより31L多くなっている。