2+2の上級FRスポーツクーペ ロータス・エクセル 英国版クラシック・ガイド 前編

公開 : 2022.05.21 07:05

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「27年前にも、ロータス・エクセルを所有していました」。と話すのは、オーナーのショーン・ワップシェア氏。「2台目を停められるガレージがなく、実用性の不十分さを理由に手放しました。売却してから深く後悔した、唯一のクルマです」

「何より走りが素晴らしい。アクセルレスポンスの鋭さ、ステアリングのダイレクトさ、低いドライビングポジション、エンジンのサウンドなど。スポーツカーとして乗り心地は驚くほど良く、サーキットでも楽しめます」

ロータス・エクセル(エクラ・エクセル/1982〜1992年/英国仕様)
ロータス・エクセル(エクラ・エクセル/1982〜1992年/英国仕様)

「諦めきれず、11年前に5000ポンドで2台目のエクセルを買いました。パシフィック・ブルーのボディにマグノリア・レザー内装で仕立てられた、唯一のクルマのようです」

「購入時はあまりお金をかける必要がないのでは、と想像していましたが、結局1万3000ポンドも出して調子を整えました。ボディの塗装は、殆どオリジナルのままですが」

「ヘッドライナーとステアリングラック、ウォーターポンプ、ショックアブソーバーとスプリング、ドアのビームとヒンジなどを交換しています。ブレーキとラジエター、エグゾースト系はアップグレードしてあります」

「多くを自分で直していますが、軽量フライホイールとクラッチの交換は、専門ショップへお願いしました。狭いガレージに作業する空間がなかったので」

英国で掘り出し物を発見

ロータス・エクセル SE

登録:1990年 走行:8万2250km 価格:1万5995ポンド(約267万円)

モナコ・ホワイトのボディがきれいなエクセル。状態は悪くなさそうで、年式としては短い走行距離に、不満のないメンテナンス履歴を備えている。

ロータス・エクセル SE(1990年/英国仕様)
ロータス・エクセル SE(1990年/英国仕様)

インテリアは30年前らしい、ブルーのレザーとノーフォーク・ツイードで仕立てられている。天井の内張りもたるんでいないという。パワーステアリングとパワーウインドウ、電動ミラーが備わり、マルチスポークのOZ社製アルミホイールが自慢だ。

ボディパネルのフィット感も良好で、エンジンルーム内の状態も良い。売り手によれば、走りも見事だという。

ロータス・エクラ・エクセル

登録:1985年 走行:9万6350km 価格:5995ポンド(約100万円)

初期型のエクラ・エクセルで、軽いレストアが必要とのこと。メタリック・ブルーのボディに、ブルーのハーフレザーとベロアのインテリアでコーディネートされている。

走行距離は10万km以下と短いものの、エンジンは始動しないという。タイミングベルトがコマ落ちしているそうだから、内部状態が怪しい。

自分で直す技術があり、立ち向かう勇気があるなら、お買い得なエクセルかもしれない。オススメしにくいが。

中古車購入時の注意点などは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マルコム・マッケイ

    Malcolm Mckay

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジェームズ・マン

    James Mann

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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