2+2の上級FRスポーツクーペ ロータス・エクセル 英国版クラシック・ガイド 前編
公開 : 2022.05.21 07:05
オーナーの意見を聞いてみる
「27年前にも、ロータス・エクセルを所有していました」。と話すのは、オーナーのショーン・ワップシェア氏。「2台目を停められるガレージがなく、実用性の不十分さを理由に手放しました。売却してから深く後悔した、唯一のクルマです」
「何より走りが素晴らしい。アクセルレスポンスの鋭さ、ステアリングのダイレクトさ、低いドライビングポジション、エンジンのサウンドなど。スポーツカーとして乗り心地は驚くほど良く、サーキットでも楽しめます」
「諦めきれず、11年前に5000ポンドで2台目のエクセルを買いました。パシフィック・ブルーのボディにマグノリア・レザー内装で仕立てられた、唯一のクルマのようです」
「購入時はあまりお金をかける必要がないのでは、と想像していましたが、結局1万3000ポンドも出して調子を整えました。ボディの塗装は、殆どオリジナルのままですが」
「ヘッドライナーとステアリングラック、ウォーターポンプ、ショックアブソーバーとスプリング、ドアのビームとヒンジなどを交換しています。ブレーキとラジエター、エグゾースト系はアップグレードしてあります」
「多くを自分で直していますが、軽量フライホイールとクラッチの交換は、専門ショップへお願いしました。狭いガレージに作業する空間がなかったので」
英国で掘り出し物を発見
ロータス・エクセル SE
登録:1990年 走行:8万2250km 価格:1万5995ポンド(約267万円)
モナコ・ホワイトのボディがきれいなエクセル。状態は悪くなさそうで、年式としては短い走行距離に、不満のないメンテナンス履歴を備えている。
インテリアは30年前らしい、ブルーのレザーとノーフォーク・ツイードで仕立てられている。天井の内張りもたるんでいないという。パワーステアリングとパワーウインドウ、電動ミラーが備わり、マルチスポークのOZ社製アルミホイールが自慢だ。
ボディパネルのフィット感も良好で、エンジンルーム内の状態も良い。売り手によれば、走りも見事だという。
ロータス・エクラ・エクセル
登録:1985年 走行:9万6350km 価格:5995ポンド(約100万円)
初期型のエクラ・エクセルで、軽いレストアが必要とのこと。メタリック・ブルーのボディに、ブルーのハーフレザーとベロアのインテリアでコーディネートされている。
走行距離は10万km以下と短いものの、エンジンは始動しないという。タイミングベルトがコマ落ちしているそうだから、内部状態が怪しい。
自分で直す技術があり、立ち向かう勇気があるなら、お買い得なエクセルかもしれない。オススメしにくいが。
中古車購入時の注意点などは後編にて。