約束破って転売 いわくつきランクルどこへ? 「2000万円のランドクルーザー」その後……

公開 : 2022.05.06 06:15

「いわくつき」のアフターサービスは?

そして気になるのが、これら中古車を購入した場合のアフターサービスである。

いずれもほぼ新車に近い個体ばかりだから、トヨタの「新車保証」(最長5年間または10万km走行時点のいずれかの早い方まで)も十分に残っているはず。

転売車両でもアフターサービスを受けることは可能という。
転売車両でもアフターサービスを受けることは可能という。    トヨタ

ただ、実際これらのランクルは、最初のオーナーが「誓約を破って」転売しているクルマたちだ。

誓約を破れば、「今後トヨタ自動車の新車購入は生涯、不可能となる」というペナルティを課せられている。

中古車として購入した場合、「ちゃんと保証が引き継がれるのか」、「ディーラーで整備をしてくれるのか」そのような心配が出てくるだろう。

「登録事項等証明書」を取り寄せれば、最初のオーナーや買い取った後の所有者氏名や住所など過去の履歴もすべてわかる。

ということで、ランクル300を扱う中古車販売店とトヨタのお客様相談室に聞いてみたところ、「ディーラーで保証引継ぎの手続きをしていただく必要がありますが、新車保証はオーナーが代わっても問題なく引き継げます」という回答だった。

「転売防止の誓約を破っていても大丈夫なのでしょうか」と聞いたら「問題ありません」とのこと。

トヨタにしてみれば、転売で問題なのは海外に輸出された個体であって、国内市場では一般のトヨタ中古車と同様に扱われるようだ。

4年待つか、新車価格の2~3倍だが即納できる中古車を買うか……。

経済的に余裕のある方、なんとしてでもすぐに乗りたい方には中古車という選択もアリかもしれない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    加藤久美子

    Kumiko Kato

    「クルマで悲しい目にあった人の声を伝えたい」という思いから、盗難/詐欺/横領/交通事故など物騒なテーマの執筆が近年は急増中。自動車メディア以外ではFRIDAY他週刊誌にも多数寄稿。現在の愛車は27万km走行、1998年登録のアルファ・ロメオ916スパイダー。クルマ英才教育を施してきた息子がおなかにいる時からの愛車で思い出が多すぎて手放せないのが悩み。

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