盗難被害のマツダRX-7(FD) 中古車販売会社駐車場のトラックの中に…… どうやって発見された?

公開 : 2022.05.04 05:45  更新 : 2023.03.31 09:35

もし見つからなければ……

発見されたAさんのFDに関して本格的な捜査はこれからとなる。

現在は警察が24時間その会社の駐車場で監視しているという。

解体され海外で転売されるケースも(画像の車両が盗難車両か否かについては明らかにはなっていません)。
解体され海外で転売されるケースも(画像の車両が盗難車両か否かについては明らかにはなっていません)。

ところで、もしFDが発見されなければどうなっていただろうか?

「旧車といわれる日本製スポーツカーは盗まれたら3日が勝負といわれています」

「古いクルマなので、解体はごく短時間でおこなわれます。バラバラにされて海外に部品として輸出されることでしょう。行先はアメリカでしょうね」

「通常の盗難でもそうですが、わたしのシビックのように、海外に出されたものは明らかに日本から盗まれたクルマであることがわかっても、警察はほとんど期待できません」

自動車盗難は数百万円の損害が発生する重大な犯罪なのに、警察の扱いは適当すぎますよ」(Mさん)

たしかにそれはいえる。

今回のFDは解体され、海外に出される直前で発見されたからよかったようなものの、Mさんのシビックのように解体され、海外にパーツとして輸出され、アメリカの日本車販売店の動画でエンジン番号まではっきりわかる状態で販売されているのに、日本の警察はほとんど動くことはなかった。

盗まれたクルマが解体されネットオークションで販売されるケースも増えている。

これも、オーナーが自分のクルマだと断言できても、車台番号やエンジン番号など確実な証拠がない限り警察は動かないし、オークション主催者も動かない。

旧車の多くは(満足な保険金額での)車両保険をつけることが困難だ。

盗まれないように策を講じるしかないが、高値で取引される日本製スポーツカーには専門の窃盗団がいて、オーダーがあればどんな手を使ってでも盗んでいくといわれている。

オーナーの自衛も重要ではあるが、明らかに盗難されているのであれば、警察も捜査に力を入れて欲しい。

今回、FDが発見された場所は茨城県警境警察署のすぐ近くである。今後の捜査に期待をしたい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    加藤久美子

    Kumiko Kato

    「クルマで悲しい目にあった人の声を伝えたい」という思いから、盗難/詐欺/横領/交通事故など物騒なテーマの執筆が近年は急増中。自動車メディア以外ではFRIDAY他週刊誌にも多数寄稿。現在の愛車は27万km走行、1998年登録のアルファ・ロメオ916スパイダー。クルマ英才教育を施してきた息子がおなかにいる時からの愛車で思い出が多すぎて手放せないのが悩み。

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