2代目へ一新で競争力維持 キア・ニロ・ハイブリッド 試作車へ試乗 C-HRの競合 前編

公開 : 2022.05.17 08:25

質感を高めたインテリアデザイン

インテリアデザインは、大きく質感を高めた。メーター用とインフォテインメント用、2面のモニターがダッシュボード上に据えられ、造形的にも大胆。2スポーク・ステアリングホイールなどは、EV6と同じメーカーのモデルだと強く想起させる。

光沢の強いブラックのプラスティック・パネルが多く用いられているが、手頃な価格のニロとは相性が良い。デザイナーの新しい試みも散見され、美しく仕上がっている。

キア・ニロ・ハイブリッド 4 プロトタイプ(欧州仕様)
キア・ニロ・ハイブリッド 4 プロトタイプ(欧州仕様)

いままでプラスティック製パネルのテクスチャーといえば、シボ加工が一般的だったと思う。だが、キアは石のように見せる表面加工を施した。明るめのカラー・コーディネートも、車内の雰囲気を良くしている。

パネルに差し込まれる装飾トリムもプラスティック製ながら、真鍮のような質感が与えられている。シート表皮や天井の内張りなどには、リサイクル素材を用いているという。

車載機能のインターフェイスが、タッチモニターに集約される例が多いなかで、エアコンなどには実際に押せるハードボタンが残された点も評価したい。主にインフォテインメント用として機能を割り当てられる、多機能タッチセンサーも用意されている。

インフォテインメント・システム自体は、キアとして標準的なものが実装される。スマートフォンとの連携も有線で可能だ。

シートは座り心地が良く、サポート性も良い。座面位置はSUVらしくやや高め。身長の高いドライバーは、ステアリングホイールの調整域が足りないと感じるかもしれない。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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