新型パガーニ「C10」 プロトタイプ発見 ウアイラ後継、メルセデスAMG製6.0L V12搭載か
公開 : 2022.05.09 18:05
パガーニ・ウアイラの後継とされる新型ハイパーカー「C10」の試作車が目撃されました。すでに完売の情報も。
ウアイラ後継 公道でテスト走行
パガーニが開発中の新型ハイパーカー「C10」と思われるプロトタイプをカメラが捉えた。公道でテスト走行する姿が目撃されたのは、今回が初めて。
厳重にカモフラージュが施されているものの、今年1月にリークされたC10のレンダリング画像にも見られるデザイン要素が確認できる。
そのスタイリングは、これまでのパガーニデザインのさまざまな要素を融合している。ワイドなフロントグリルとスレンダーなボディワークは、2011年に発表されたウアイラを、ティアドロップ型のキャビン形状やボンネットは1999年のゾンタを彷彿とさせる。
リークされたレンダリングで見られる2つの小さなリアウィング(初期のゾンダへのオマージュでもある)は、今回のプロトタイプでは隠されているようだ。ウィングとなる部分には不自然な開口部があり、その中に塗装されたボディが見えることから、デザインを秘匿するためにカバーで覆われていると考えられる。
パガーニ伝統のスタイリング
センターマウントの4本出しマフラーも特徴的だ。これは、新型車が内燃エンジンを搭載していることを決定づけるものである。
プロトタイプのヘッドライトは分割式ではないが、リーク画像ではパガーニらしい分離式が確認されたため、これは単なるカモフラージュの可能性が高い。
フロントグリルの巨大なラジエーター前方には、空力的な補助となりそうなウィングレットがある。ルーフとリアには大きなエアインテークがあり、エンジンルームに空気を取り込でいると思われる。
全体的なデザインはウアイラに似ているが、ゾンタFを彷彿とさせる縦置きのリアライトが特徴的だ。
ドアはウアイラのようなガルウィングではなく、通常のヒンジ式と見られる。リーク画像に描かれた天窓は、非常にかすかではあるが、カモフラージュを通してルーフに見ることができる。
限定300台はすでに完売?
新型C10のものとされるリーク画像は、1月にインスタグラムに投稿された。購入者を対象としたとされる文書の写真も添えられており、初期の顧客向けプレゼンテーションから流出したものであることを示唆していた。元の画像は現在削除されているが、ネット上で広く拡散している。
C10はすでに完売したと言われているが、メルセデスAMGの6.0LツインターボV12エンジンが搭載されるという噂もある。
パガーニは、C10の開発においてパワーよりもハンドリングに重点を置いている。創業者兼CEOのオラチオ・パガーニは、イタリアの雑誌『Quattroruote』のインタビューで、設計のどの側面よりも軽量化に力を注いだと語っている。
クーペとロードスターのほか、スペシャルモデルも含め、最大300台のC10を製造する予定だ。パガーニは、米国からの需要だけでも予定スロットを埋めることができたとしている。
C10は、パガーニ最後の純ICE車になると予想される。公式発表は今年後半に行われる予定だ。