期待のワンモーション・グリップ レクサスRZ 450e 純EVの試作車へ英国試乗 前編

公開 : 2022.05.16 08:25

自信を持って違和感なくコーナリングできる

レクサスは、実際のレシオ比に当たる数字を教えてくれなかったが、ロックトゥロックはたった150度。1回転どころか、半回転も必要としない。つまり交差点でも、直進状態からステアリングホイールを握りかえる必要はない。

今回の試乗では、このワンモーション・グリップを試すべく、スペイン・バルセロナ郊外のパルクモートル・カステリョリ・サーキットを数周走らせていただいた。果たして、サーキットではとても自然に操縦することができた。

レクサスRZ 450e プロトタイプ
レクサスRZ 450e プロトタイプ

重み付けは良好で、従来的なステアリング・ラックを備えるRZより手応えがあり、自信を持ってコーナリングできる印象すらあった。違和感なくボディが向きを変え、バイワイヤーであることは、タイトなヘアピンでのみ実感する程度だ。

プロトタイプのRZ 450eは、驚くほど俊敏にフロントノーズの向きを変える。勢いが良すぎると思えるほど、コーナーの頂点めがけて食らいついていく。さらに、並んだパイロンをクネクネと縫う、スラロームへも自然に対応できる。

狭い場所でのUターンですら、90度も傾けずに完了できる。確かに当初はレシオの変化が急すぎ、慣れが必要だと感じだ。それでも筆者は短時間で順応でき、最小限の腕の動きで大柄なクロスオーバーを運転できる操縦性の高さには、心の底から驚かされた。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・ディスデイル

    James Disdale

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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