2023年型アキュラ・インテグラ オハイオ州メリーズビル工場で生産開始
公開 : 2022.05.10 22:36
コロナ禍ならではの苦労も
インテグラの生産準備にはCOVID-19の影響が少なからずあったという。リモートでの作業を強いられたり、研究開発チームとの協力のための来日が制限されるなどさまざまな課題を克服している。
工場内のビデオを活用して試作の様子をライブ配信したり、設計変更などを遠隔で協議することによりアキュラの製品に見合った品質を確保できるようになったという。
このインテグラのリフトバックは、同じ工場で製造されているCR-Vなどの垂直テールゲートとは大きく異なっている。このため溶接、塗装、組み立てにおいて新しい設備や技術が必要だったとのことだ。
従業員をこの生産プロセスに慣熟させるため、バーチャル・ティーチング・システムを導入したという。
これにより実際に製品を見る前に製品やプロセス、工具などの扱いに慣れることができる。
新技術を取り入れた製造工程
またこの工場はルーフをボディサイドに接合するレーザー・ブレージング技術で業界をリードしている。例えばインテグラの製造においてはルーフのデザインに役立っているとのことだ。
同じくルーフをレーザー溶接するアキュラTLXやホンダ・アコードなどよりも難しい挑戦だったという。溶接担当者はデュアルビーム・レーザーの経験を活かしてこれを克服したそうだ。
またキャビンの製造にも新技術が用いられている。ソフトでシームレスなインストルメントパネルを製造するため、素材を加熱、伸張させることできれいで継ぎ目のない外観を実現しているとのことだ。
ホンダは1979年にメリーズビルに最初の生産拠点を設け、二輪車の製造をスタートさせた。現在ホンダはオハイオ州の5工場で1万1000人超の従業員を雇用している。
これらで68万台のホンダおよびアキュラ車、118万基のエンジン、100万基のトランスミッションやハイブリッドシステムを生産する能力を有している。