不当に過小評価されている名車 39選 前編 魅力が伝わらなかった悲運のクルマたち
公開 : 2022.05.21 18:04
MG ZS 180
2004年、リチャード・ブレムナー記者はAUTOCARへの寄稿で、こう語っている。「1995年に400として登場したローバー45のMG ZS版は、MGローバー嫌いの人が誰でも認めるほどの能力を持った、驚くほど効果的なキットであることは以前にも述べた通りだ」
特に最高出力180psのV6エンジンを積んだZS 180の場合、その変貌ぶりは目を見張るものがあった。
ジャガーXE
ジャガーXEは、英国人お気に入りのコンパクトセダンだ。BMW 3シリーズよりも優れており、ほとんどの点でメルセデス・ベンツCクラスやアウディA4よりもはるかによく出来ている。たとえ心を奪われたとしても、アルファ・ロメオ・ジュリアよりこちらを選ぶ。
英国市場でドイツ勢に差をつけるには、本当に特別な「何か」が必要だが、ジャガーはまさにそれを実現したのである。多くの人がXEをスルーしようとするのは、ただただ残念なことだ。
フェラーリ・モンディアル
「4人乗りのフェラーリ」というアイデアは、一部の純粋主義者から忌み嫌われている。612スカリエッティやFFでさえ、世論を変えることはできなかったのだ。1980年にモンディアル8として発表されたモンディアルは、欠点がないわけではなかった。
215psという出力はホットハッチ程度のもので、インテリアのパッケージングも理想的とは言い難いものだった。不人気車種ではあるが、マラネロで開発されたV8エンジンを搭載するフェラーリであることに変わりはない。
日産パルサー
日本ではパルサーの名は2000年に消えてしまったが、海外の一部市場ではしぶとく生き残っていたりする。しかし、スタイリングは堅苦しく、古臭さを感じさせる。日産がなぜセダンに見切りをつけてクロスオーバー車に力を注いだのか、その姿を見れば気づかされるだろう……。
しかし、もし体格の大きい人を後部座席に座らせるなら、パルサーは一見の価値ありだ。まるでリムジンに乗ったような感覚を味わえる。
デ・トマソ・マングスタ
デ・トマソ初のスーパーカーは、ジョルジェット・ジウジアーロのボツ案(元はイソ向け)と、米国製V8エンジンを組み合わせて1965年に誕生した。アレハンドロ・デ・トマソは、キャロル・シェルビーに「マングスタ(イタリア語でマングースの意)は、コブラに対抗して勝つだろう」と語ったと言われている。マングスタは、この時代の最も偉大なスーパーカーと肩を並べるにふさわしいモデルだ。