不当に過小評価されている名車 39選 後編 魅力が伝わらなかった悲運のクルマたち
公開 : 2022.05.21 18:05
フォード・ファルコン
写真がすべてを物語っている。まるで名俳優や政治家の裏で暗躍する影武者のようなクルマである。かのマスタングにプラットフォームが採用されたファルコンは、米国の自動車文化を振り返る上で、軽視できない存在だ。
プジョー604
フランス人がドイツ人を悩ませるほどの大型高級車を作っていた時代を覚えているだろうか?プジョー604は、BMW 7シリーズやメルセデス・ベンツSクラスと競合しただけでなく、多くの点で彼らを打ち負かした。もし、プジョーがその後も高級車市場に注力する道を選んでいたら、2022年の勢力図は大きく変わっていたかもしれない。
フォード・モンデオ
1993年にフォード・シエラの後継車として発売されたモンデオは、物足りないエスコートとは一線を画す乗り心地とハンドリングを持ち、ファミリーカーのベンチマークとなった。
2000年に登場したモンデオMk2(Mk3としても知られる)は、すべての世代の中で最も過小評価されていると言っても過言ではないだろう。その普及率の高さが仇となり、BMW 3シリーズのような高級車のライバルに負けてしまったのだ。
フィアット500L
フィアットが「500」という名を与えたがゆえに、500Lのスタイリングには多くの不満が残る。500ならではの魅力がなく、走りも地味。とはいえ、実用性は抜群だし、室内の広さも申し分ない。我々は、この不格好な外観の、その先に目を向けるべきなのだろうか。
ヒルマン・インプ
スクービー・ドゥー(同名のアニメ作品に登場する犬のキャラクター)の言葉を借りれば、ヒルマン・インプは、あのお節介なミニさえなければ世界を制覇できたはずだ。
ミニは発売されるやいなや、RR(リアエンジン・リアドライブ)のインプを一気に時代遅れにしたが、ルーツ・グループはこのクルマに多大な投資をしていたため、後戻りはできなかった。しかし、インプ単体で見れば、素晴らしい小型車であった。
オペル・インシグニア
オペル(ヴォグゾール)・インシグニアは、快適性、経済性、装備、そしてコストパフォーマンスに優れたユニークなファミリーカーである。同時に、欧州で最も過小評価されているクルマの1つであるとも言えるだろう。インシグニア・カントリー・ツアラーが、アウディ・オールロードの代替車となり得ることを証明したいくらいだ。しかし、多くの人は聞く耳を持たないだろう。