【詳細データテスト】トヨタ・アイゴX 1クラス上のシャシーと洗練度 エンジンは非力 価格は高すぎ
公開 : 2022.05.21 20:25 更新 : 2022.06.21 04:52
購入と維持 ★★★★★☆☆☆☆☆
2022年現在、シティカーを全面新開発することは、間違いなく財政的なリスクを伴う。シティカーのメーカーは、ユーザーに不満を抱かせずに、高額な豪華装備をどれだけ削ぎ落として、どれだけ妥当な価格設定ができるのだろうか。
もっともベーシックなグレードのピュアは、装備が非常に充実していて、価格は1万4805ポンド(約229万円)。Upやi10、ピカントのベースグレードはこれより少し安価だが、装備内容はアイゴXに及ばないところもあるので、ライバル車たちもとくに割安とは言えない。ただし、サンデロは価格が低く、しかも使い勝手がよりいい。
これにオプションを上乗せしはじめると、最後は手に負えないことになりかねない。グレードを1段上のエッジにすると、価格は1万6505ポンド(約256万円)になるが、装備が劇的によくなるわけではない。テスト車のリミテッドエディションは、シートヒーターやLEDライト、ワイヤレス充電器などが加わり、MTで1万9650ポンド(約305万円)、CVTだと2万750ポンド(約322万円)だ。
購入価格がそれほど低く抑えられないとしても、スモールカーの維持費は期待通り安い。燃費は文句なしで、1週間乗って20.6km/Lというテスト時の平均値は、ハイブリッドやPHEVでも及ばないものが多い数字だ。また、トヨタ車といえば、ずば抜けた信頼性で高く評価されている。それは歴代アイゴも例外ではなかった。
発売からさほど時間が経過していないので、ランニングコストは詳細がまだわからない点もある。しかし、気になるポイントがタイヤだ。18インチホイールはシャープなルックスに寄与するが、175/60R18というタイヤサイズは特殊。検索してみると、見つけられたのは3銘柄のみで、価格は1本120ポンド(約1.9万円)からだった。18インチタイヤとしてはとくに高いわけではないが、Aセグメントとしては予想外の出費となるはずだ。