新型ルノー・セニック 電動SUVとして2024年復活決定 大胆コンセプト公開

公開 : 2022.05.20 06:25

インテリアには再生素材を活用

セニック・ビジョン・コンセプトは、バッテリーを含め、70%がリサイクル素材で作られており、そのうち95%が再びリサイクル可能だという。そのこだわりは、ミニマルなインテリアで表現されている。

例えば、フロアとシートは100%リサイクルの無染色プラスチック、ヘッドライナーは都市汚染によって発生した微粒子でできている。また、各部品は簡単に交換できるようになっており、常にルノーの最新技術を搭載し、新型車に乗り換える必要がないようになっているそうだ。

ルノー・セニック・ビジョン・コンセプト。ダッシュボードの幅いっぱいに広がる大型スクリーンが特徴的。
ルノー・セニック・ビジョン・コンセプト。ダッシュボードの幅いっぱいに広がる大型スクリーンが特徴的。

ルノーはリサイクル素材を重視しており、2024年発売のセニックでも25~35%がリサイクル素材で作られるという。さらに、シートサポートをドアパネルに取り付けて乗降を容易にしたり、ダッシュボードが運転席と一緒に前後に動いてスペースを確保したりするなど、スペースの効率化も図った。

全席にマイクとスピーカーを設置し、乗員一人ひとりの「音環境」を整えているほか、ステアリングホイールには後部座席を映し出すスクリーンを、ダッシュボードにはドライバーの視線に合わせて位置が変わる回転式スクリーンを設置するなど、さまざまな工夫が施されている。

ユニークな安全システムも特徴の1つ。ルノーによると、ダッシュボードの超大型スクリーンに車体前方のカメラ映像を映し出し、前方視界を最大24%向上させるという。また、ドライバーの行動を分析して点数をつけ、改善策を提案する新機能「セーフティ・コーチ」も搭載されている。危険な行動を検知し、安全な運転を促すことで死亡事故を30%減らすとされている。

複数のドライバーが運転することを想定し、顔認識機能により各ドライバーの好みに合わせてインテリアを自動的にカスタマイズできるようになっている。21インチホイールには、10km/h以上で走行中にフラップを閉じて空力特性を改善し、低速で再び開いてブレーキを冷却するなど、効率向上を目的とした新機構も数多く組み込まれている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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