フォルクスワーゲン 次期ID.1 200万円台の小型EV、2025年発売予定 スペインで生産

公開 : 2022.05.24 20:05

次期フォルクスワーゲンID.1は、コンパクトな都市型EVとしてスペインで生産され、欧州価格は300万円以下となる見込みです。

VW最小の電気自動車

フォルクスワーゲンは、新たなコンパクトEV「ID.1(仮称)」の開発を進めている。スペインの工場で生産され、価格は1万7000ポンド(約270万円)前後となる見込みだ。

次期ID.1の予告画像が公開されているが、昨年のミュンヘン・モーターショーで披露されたIDライフ・コンセプト(ID.1のベースと考えられていた)とは大きく異なるデザインが採用されているようだ。

次期フォルクスワーゲンID.1の予想レンダリング
次期フォルクスワーゲンID.1の予想レンダリング    AUTOCAR

IDライフ・コンセプトはシンプルでミニマルなデザインが特徴的だったが、最近の予告画像を見る限り、ID.1はデジタル機能を強調するような未来的な外観となっている。

より滑らかで筋肉質なシルエットが採用され、フロントエンドにはIDシリーズの特徴的な要素が盛り込まれている。

「安価なEVでも採算取れる」と期待

既存のID.3よりコンパクトな都市型EVで、ID.1の名称が与えられる見込みだ。プラットフォームには、MEBエントリーと呼ばれるものを使用する。これは、ID.3のプラットフォームを約100mm短縮したものだ。

また、コンセプトと同じ最高出力234psのフロントマウント電気モーターと57kWhのバッテリーを搭載し、航続距離は約400km、0-100km/hは7秒未満になると予想されている。

フォルクスワーゲンが公開している予告画像
フォルクスワーゲンが公開している予告画像    フォルクスワーゲン

ID.1は、フォルクスワーゲンe-Up!の実質的な後継モデルとなるだろう。

生産は2025年からスペインで開始する予定だ。フォルクスワーゲン・グループはスペインにおいて、バッテリー工場の建設をはじめとする電動化プロジェクトに85億ポンド(約1兆3000億円)を投じている。

フォルクスワーゲン・グループのヘルベルト・ディースCEOは、安価な新型EVが販売台数の増加に貢献するだろうと期待を寄せている。

「2025年までにはポロサイズのEVを出すタイミングが来ると考えています。新世代のバッテリーは、原材料の高騰を除けば、生産規模が大きくなるにつれてコストが下がってきています。コンパクトEVは需要があり、採算が取れます」

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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