RAV4って何? ゴルフはスポーツじゃない? 意外と知らない「車名」に込められた意味 23選
公開 : 2022.05.28 06:05
数字3桁のプジョー
プジョーは1929年に「201」を発表してから、真ん中に「0」をつけた数字3桁の車名を使うようになった。その後、すぐに「301」、「401」、「601」と3台の新車が発表され、ショールームに並んだ。
そのうちの何台かは、車名のエンブレムをフロントグリルに配置し、0の部分をクランクの穴と兼用にした。これはデザイナーが誇りとしていた巧妙なレイアウトであり、しばらく好んで使われ続けた。
数字3桁の命名法は、クランクが消えてからも存続している。末尾の数字はモデルチェンジのたびに増えていったが、2012年以降にパターンが変わった。「208」は「209」ではなく、新しい「208」に生まれ変わったのである。
2018年、SUV向けに「3008」のように2つの0を使用するようになった。それでも時折、「P4」、「1007」、「RCZ」など例外的なネーミングが用いられている。
ポルシェ911
1963年のフランクフルト・モーターショーで、ポルシェは新型の901を発表し、閃光を放った。356の後継車として待望のデビューを果たした901は、流麗かつパワフルで世界中の注目を集めたが、それとはまったく異なる理由で、プジョーに目をつけられてしまう。
プジョーはポルシェに対し、「0を含む3桁の数字はすべて自分たちの所有物である」と言い放ったのだ。プジョーは901というモデルを出すつもりはなかったし、リアエンジンのスポーツカーを作るつもりもなかったが、商標権侵害でポルシェを逃がすわけにはいかなかった。
そこで、ポルシェは0を1に置き換えて「911」を誕生させた。車名が変更される前、ポルシェは901のバッジを付けたモデルを82台ほど作っている。以降、911が過去を振り返ることはなかった。
ルノー・トゥインゴ
ルノーは1990年にクリオを発表して、数字によるネーミングから脱却した。この新しい命名法は、ルノーにとって新時代の幕開けとなった。
1993年に発表されたエントリーモデルには、「トゥインゴ(Twingo)」という名前がつけられた。ツイスト(Twist)、スウィング(Swing)、タンゴ(Tango)の3つのダンススタイルを組み合わせたネーミングである。
ちょっと怪しいテスラのネーミング
テスラ初の市販車は、電気で走るコンバーチブルで、ごくシンプルにロードスターと命名された。その後、「モデルS」から新しい命名法を採用し、「モデルX」「モデル3」「モデルY」と次々に新型車を展開していった。これらのアルファベットを並べると、「SX3Y」となる。
テスラはもともとモデル3を「モデルE」と名付けようとしていたが、フォードがその名前の権利を所有しているとして、訴訟をチラつかせて脅してきた。Eを3に置き換えたのは、おそらく形が似ているからだろう。さて、先程並べたアルファベットで3をEに置き換えると……テスラのネーミングセンスが見えてくる。