欧州で人気のクロスオーバーが一新 キア・ニロ EVへ試乗 航続距離460km 後編

公開 : 2022.06.08 08:26

ベーシックなグレードが合理的な選択

若いファミリー層と近い距離にある、純EVのクロスオーバーがニロ EVだ。家族で目的地へストレスフリーに走れる個性こそ、最大のストロングポイントといえる。

まだプロトタイプではあったが、初代よりドライビング体験の質は磨かれており、1度の充電で走れる航続距離も僅かながら延びている。動力性能はエキサイティングとはいえないものの充分に活発で、全体として訴求力の高い仕上がりだといっていい。

キア・ニロ EV プロトタイプ(欧州仕様)
キア・ニロ EV プロトタイプ(欧州仕様)

ただし試乗車だったトップグレードの場合、英国価格は4万1395ポンド(約662万円)から。キアとして、お手頃とはいいにくいだろう。

より速く航続距離が長く、スタイリッシュなEV6と約300ポンド(約5万円)しか違わない。3万4995ポンド(約560万円)から選べるベーシックなグレードの方が、新しいニロ EVでは合理的な選択といえそうだ。

キア・ニロ EV プロトタイプ(欧州仕様)のスペック

英国価格:4万1395ポンド(約662万円)
全長:4420mm
全幅:1825mm
全高:1545mm
最高速度:167km/h
0-100km/h加速:7.8秒
航続距離:460km
電費:6.2km/kWh
CO2排出量:−
車両重量:1739kg
パワートレイン:永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:64.8kWh
最高出力:203ps/6000-9000rpm
最大トルク:25.9kg-m/6000-9000rpm
ギアボックス:シングルスピード・リダクションギア

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・ディスデイル

    James Disdale

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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