ホンダ新型「ステップワゴン」 価格/納期は? テストコースで乗って走って、分かったこと

公開 : 2022.05.26 05:35

新型ホンダ・ステップワゴンの価格・納期情報をご紹介。テストコースで走った様子もレポートします。注目は3列目シートの出来です。

ミニバンのフルモデルチェンジ続く

5月27日、フルモデルチェンジしたホンダステップワゴンが発売される。「#素敵な暮らし」をグランドコンセプトに開発したという。

大胆にデザイン変更されたエクステリアは、「自由」と「安心」を表現したといい、カタマリ感のあるシンプルなフォルムが特徴的。

5月27日に発売される新型ステップワゴン。左から「スパーダ・プレミアムライン」「エア」「スパーダ」。ホンダのテストコースで構内試乗することができた。
5月27日に発売される新型ステップワゴン。左から「スパーダ・プレミアムライン」「エア」「スパーダ」。ホンダのテストコースで構内試乗することができた。    前田惠介

フィットやシビックなどに通じる、最近のホンダのデザイン・フィロソフィが体現されている。さらにいうと、このシンプルさは初代ステップワゴンをオマージュしたそうだ。

特にサイドビューは無駄なキャラクターラインのない、面が強調されたデザインだが、ドッシリ感のある「樽型」にしたいとのことで、何とデザインのためにトレッドを拡大したという。

もちろん、これは操安性能にもプラスに作用する。

シンプル&クリーンな「エア」と、スタイリッシュな「スパーダ」の2タイプが設定される。

そして今回、全モデル3ナンバーサイズとなったのが大きなトピックとなる。

とはいえ、今年1月、ひと足先にフルモデルチェンジした最大のライバル、トヨタノア/ヴォクシーも奇しくもすべて3ナンバーになったので、やはり新世代においてもガチなライバルとなる。

ガソリン/ハイブリッド 各々の特徴

パワートレインは2種類で、ホンダ独自の2モーター・ハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載したハイブリッドモデルと、1.5L直噴VTECターボエンジンを搭載するガソリンモデル。

e:HEVモデルには、直列4気筒2.0Lエンジン(145ps/17.8kg-m)が搭載されるが、徹底したフリクションを低減することにより、熱効率の向上を図った。

全貌が明らかになった「プレミアムライン」の内装。新型スパーダをベースに、スエード調表皮&プライムスムースのコンビシートを採用する。外観では、プラチナ調のクロームメッキ加飾が見分けるポイント。
全貌が明らかになった「プレミアムライン」の内装。新型スパーダをベースに、スエード調表皮&プライムスムースのコンビシートを採用する。外観では、プラチナ調のクロームメッキ加飾が見分けるポイント。    前田惠介

モーター走行時には、低速域から高速域までモーター(184ps/32.1kg-m)ならではのトルクフルで滑らかな加速、そして車速に対するリニアな加速感を実現した。

一方、クルーズ時にはホンダ独自のシステムであるエンジン直結技術により効率の良い走りとしている。

そして、クランクの剛性を高める(肉抜き廃止/あご下肉盛り)ことにより、静粛性の向上も図られた。

ガソリン車に搭載される1.5Lエンジン(150ps/20.7kg-m)は、シビックのものと同じ型式だ。

エグゾーストやタービンが変更され、ターボチャージャーの過給応答を向上させ、トルクがより早く発生することで、爽快な加速を味わえる。また、ガソリンモデルには、AWD仕様も設定される。

記事に関わった人々

  • 執筆

    佐藤久実

    Kumi Sato

    大学在学中にレースデビューし、耐久レースをメインに活動。ニュルブルクリンク24時間レース、スパ・フランコルシャン24時間レースで入賞を果たす。モータースポーツで培ったスキルをベースにインストラクターとしても活動。東海大学工学部動力機械工学科非常勤講師、芝浦工業大学特別講師の経験あり。日本カー・オブ・ザ・イヤー、World Car Awards、日本ボート・オブ・ザ・イヤーの選考委員も務める。
  • 撮影

    前田惠介

    Keisuke Maeda

    1962年生まれ。はじめて買ったクルマは、ジムニーSJ30F。自動車メーカーのカタログを撮影する会社に5年間勤務。スタジオ撮影のノウハウを会得後独立。自動車関連の撮影のほか、現在、湘南で地元密着型の写真館を営業中。今の愛車はスズキ・ジムニー(JB23)

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