走行中のEVに、ワイヤレスで給電 山梨県など産学官5者が世界初「電界結合方式」で実験へ
公開 : 2022.05.26 20:45
次世代の都市づくり 「山梨モデル」とは
具体的には、2022年6月から日本航空学園の敷地内に1周約500mの周回コースを設置し、実証実験を行う。
「電界結合方式」による大規模な実証実験は、世界初の取り組みとなる。実証実験用の電源は、当面は東京電力から供給されるが、将来的には太陽光発電などによる電源も予定されている。
これと並行して、2026年度までは、ワイヤレス家電開発&製造事業や、ワイヤレスハウス開発事業も行う。
2027年度~30年度には、山梨県内の各自治体と連携・協力しながら、脱炭素社会の実現に向け、ワイヤレス給電をコア技術とする「未来社会の実験場」として、山梨県内で次世代型都市づくりを行い、「山梨モデル」を確立する。
そして2031年度以降、山梨モデルを国内外を問わず世界に発信・事業展開し、世界中の脱炭素化や豊かな街づくりへの貢献を目指していく。
今回の協定式には、山梨県からは長崎 幸太郎 知事、甲斐市からは保坂 武 市長も出席した。
協定式にあたって、長崎知事は「この実証実験を契機に、新しい産業を山梨県に創出したい。そのための支援をしていく」、また「現在計画されている富士山登山鉄道にも、この技術は応用できるのではないだろうか」と語った。
保坂市長は、「日本のほぼ中央に位置する山梨県の、ほぼ中央に位置する甲斐市が、脱炭素社会の中心地となることを目指したい。甲斐市としても全力でサポートし、この技術が世界的に貢献できれば喜ばしいことだ」と語った。