EVとして復活のミニ・モーク、英国で生産開始 航続距離143km 見た目はそのまま電動化

公開 : 2022.05.27 18:05

ミニをベースにしたオープンエアの多目的車、モークがEVとなって現代に復活。英国での生産がスタートしました。

風を感じるためのクルマ

EVとなったミニ・モークの生産が開始された。ミニをベースに1960年代に開発されたモークは、2017年に復活したが、今年からEVのみの販売となる。

新型モークの価格は、2万9150ポンド(約465万円)から。このクルマを開発したモーク・インターナショナル社は、ヘリテージブランドとしては世界で初めてEVに完全移行したと主張している。

ミニ・モーク
ミニ・モーク

ボディカラーは5色(グラナイトグレー、サンライトイエロー、サンセットオレンジ、スキューバブルー、ウェーブブルー)が用意され、今年後半にはさらに追加される予定であるという。

モーク・インターナショナルのコマーシャルディレクター、ロビン・ケネディは次のように述べている。

「モークは移動を急ぐためのものではなく、カントリーロード、ビーチ、夏の風を感じながら、旅を楽しむためのクルマです。アレック・イシゴニス卿によって生み出されたオリジナルのミニ・モークを、現代、そして未来のために完全なEVとして生まれ変わらせました」

「近年、ガソリンエンジンのモークは、ケイト・モスやジョージ・ラッセルにも愛用されています。当社は3年間、最新の技術を駆使して、持続可能な後継車にふさわしい製品を開発・製造するために弛まぬ努力を続けてきました」

「英国で製造されるEVのモークは、新しい世代にインスピレーションを与え、喜ばせることでしょう」

800kgの軽量ボディ 最高速度は100km/h

最高出力45psの電気モーターで後輪を駆動し、車重が800kgと軽いため、0-55km/h発進加速4.5秒、最高速度100km/hに達する。バッテリーのサイズは不明だが、航続距離は143kmとされている。

充電はタイプ2ポートで4時間。サイズは全長3225mm、全幅1660mm、全高1546mmで、地上高は18cm。

ミニ・モーク
ミニ・モーク

パワーステアリング、回生ブレーキ、フロントガラスヒーターなどを標準装備し、「ユーザーの好みや感性に合わせた」パーソナライズが可能だという。また、右ハンドルと左ハンドルの両仕様が用意されている。

ロールス・ロイスで製品責任者を努めたこともあるイソベル・ダンドCEOは、次のように語っている。

「モークがEVになったことで、英国で最も愛されているクルマの魅力が、今後何世代にもわたって確実なものとなります」

「楽しさ、個性、オープンエアーのスリルというモークの魅力は、電動パワートレインの性能と静粛性によってさらに高まることでしょう。当社は、英国の自動車史における最高のラブストーリーの1つに新たな章を加えられることを誇りに思っています」

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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