特別色と極上の内装 「FペイスSVRジャパンSVエディション」 試乗で見つけたジャガーらしさ
公開 : 2022.05.27 11:45
インテリアとサウンドが最上級
試乗車は、「ワカモレ」というアボカドを使ったサルサ(ソース)をモチーフとしたボディカラー。高性能SUVにおいしそうな色が使われているのは、ちょっと面白いところ。
もちろんインテリアもアップグレードが図られており、ウィンザーレザーを使った最上級のもの。
装備についても、22インチの鍛造アルミホイール、ピクセルLEDヘッドライト、ヘッドアップディスプレイ、パークアシスト、スライディングパノラミックルーフ、MERIDIANサラウンド・サウンドシステムを追加するなど抜かりはない。
2016年に日本上陸を果たしたジャガーFペイスだが、2021年モデルで内外装の大幅アップデートを実施した。特にセンターディスプレイは、大型のタブレットデザインとなったのが印象的なポイントだ。
SVRの武器であるV8エンジンは、スターターボタンを押す瞬間から、クルマ好きを快楽への道へと誘う。重厚なエンジンサウンドは、どんな音楽よりもドライバーを高揚させてくれる。
この独特のサウンドは、失われてしまう前にぜひ味わっておくべきだろう。従来同様にドライブモードセレクト「ジャガードライブセレクター」が装備されており、ダイナミックモードを選択すると、アクセルレスポンスやシフトタイミングなどが、スポーツ走行モードに切り替わる。
エンジンだけじゃない ジャガーらしさがある
さらにSVRには、フラップ内蔵のエグゾーストシステムが装備されるため、エンジンサウンドもより刺激的に変化する。因みに従来のATシフトに使われていたダイヤル機構は、新たなドライブモードセレクターとして継承されている。
試乗時はあいにくの雨模様のため、V8の加速力を試すのは控えたが、それでも滑らかに吹け上がるエンジンと力強い加速は、快感のひとこと。もう一歩、踏み込みたい誘惑に駆られる。
もちろん、エンジンが独り歩きすることもなく、ステアリングや足回りも、SVRならではの走りが楽しめるようにチューンされていることを感じる。
意外だったのが、その走りに、ジャガーらしいしなやかさを持ち合わせていることだ。
以前のFペイスは、標準車を含め、強固なボディを活かすハードな足回りの印象が強く、スポーティなキャラクターが重視されていた。
しかし、最新のFペイスは、スポーティさを守りつつ、ジャガーらしい懐の深さを感じる滑らかな走りが味わえるようになった。
これはSVRの味付けというよりも、Fペイスの熟成が進んだためと考えられる。