リアル・モータースポーツ ケータハム・セブン 420カップへ試乗 究極の公道セブン 後編

公開 : 2022.06.07 08:26

徹底的に走り込むために生まれた

トレッドの広い、SVシャシーでも420カップを仕立てることが可能。ワイドになることで敏捷性は多少減じるものの、足もと空間が広くなるから、エンジンの回転数を調整しながらのシフトダウンは容易になるだろう。

公道メインで乗りたいなら、標準装備のトラックデイ・ロールバーが良い。ずっと乗り降りしやすくなる。

ケータハム・セブン 420カップ(英国仕様)
ケータハム・セブン 420カップ(英国仕様)

ケータハム・セブン 420カップの英国価格は、5万4990ポンド(約880万円)から。ノーマルの420Rより6000ポンド(約96万円)高い。レース・ロールケージは900ポンド(約14万円)、カーボン製バケットシートは1600ポンド(約26万円)の追加となる。

お手頃とはいいにくいだろう。完成車のみの販売となり、キットで買ってガレージで組み立てることもできない。

アリエル・アトム4にオーリンズ社製ダンパーとAP社製レーシング・ブレーキ、トラクション・コントロールを装備させても、まだ420カップの方がお高い。2年落ちのロータスエキシージも、同等の金額で流通している。

とはいえ、リアルなモータースポーツ体験を味わいたいなら、これはその筆頭の1台。1秒でも速くサーキットを周回したいという、熱いドライバーの気持ちに応えてくれるはず。しかも運転しやすい。

ドライバーズカーとして、徹底的に走り込むために生まれたのが、ケータハム・セブン 420カップだ。多くのライバル以上に、甘美な時間を与えてくれるに違いない。

ケータハム・セブン 420カップ(英国仕様)のスペック

英国価格:5万4990ポンド(約880万円)
全長:3100mm(標準420R)
全幅:1575mm(標準420R)
全高:1090mm(標準420R)
最高速度:218km/h
0-97km/h加速:3.6秒
燃費:−
CO2排出量:−
車両重量:560kg
パワートレイン:直列4気筒1999cc自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:213ps/7600rpm
最大トルク:20.7kg-m/6300rpm
ギアボックス:6速シーケンシャル・マニュアル

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

リアル・モータースポーツ ケータハム・セブン 420カップへ試乗 究極の公道セブン の前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事