新型ランドローバー・ディフェンダー130 8人乗り高級SUV発表 全長5.3ｍ超のロングボディ仕様
公開 : 2022.05.31 18:05
ランドローバー・ディフェンダーのロングボディ仕様「130」が新たに登場。オフロード性能を備えた最上級SUVと位置づけられます。
シリーズ最大の8人乗りモデル
ランドローバー・ディフェンダーに、ロングボディの8人乗り仕様「130」が追加された。既存の90、110に続くシリーズ3番目のモデルで、サイズは最も大きいものとなる。
ホイールベースを延長した先代モデルのディフェンダー130とは異なり、新型ではボディ後部が340mm長くなっている。そのため、Cピラーから前は標準サイズの110と同じ。全長は5358mmで、BMW X7やメルセデス・ベンツGクラスよりもわずかに長い。
ボディが拡張されたことで、最大2516Lの巨大なラゲッジスペースが生まれた（2列の後部座席を畳んだ状態）。これは、110と比べて953Lも多い。
さらに、2-3-3のシートレイアウトが可能になった。これにより、ディフェンダーは欧州市場では珍しい最大8人乗車可能な量産SUVとなったのである。8人乗りの乗用車は、商用バンをベースとしたミニバン系が主流だが、ここに新たな一石を投じることになる。
3列目も大人が快適に過ごせる空間に
シートは、前方視界を確保するため、2列目と3列目が少し高くなる「スタジアム」型に配置されている。ランドローバーによると、2列目はスライドして折りたためるため、3列目へのアクセスは「楽々」であり、「ゆったりとしたヘッドルーム」、シートヒーター、パッド付きアームレスト、収納、USB-Cポートによって、大人3人が快適に移動することができるという。
3列目の頭上にも2つ目のパノラミック・サンルーフがあるので、車内は「誰もが明るく風通しの良い」空間になるとされている。オプションで4ゾーン・エアコンを装備することも可能だ。
後輪より後ろのボディ下部を「ボートテール状にわずかに持ち上げて」スペースを確保し、デパーチャーアングルは28.5度とした。110の40度よりは低いものの、オフロード性能を考慮した設計となっている。
ディフェンダー130には、最新世代の車載システム「Pivi Pro」を内蔵した、ランドローバー最大の11.4インチ曲面タッチスクリーンが標準装備される。また、クロームのエアベントやシートスイッチ、オーク材の化粧板、タン・レザーシートなどの新しいインテリアトリムも用意されている。
搭載されるエンジンや価格設定は？
欧州では当初、「SE」、「HSE」、「Xダイナミック」、「X」、そして初期限定車である「ファースト・エディション」の計5つのグレードが展開される。ファースト・エディションは、3種類の特注カラーが施され、ほぼすべてのオプションが標準で装備されている。
全車にアダプティブ・エアサスペンションが装備され、最大430mmのホイールアーティキュレーションと、最大900mmの渡河能力を実現している。
パワートレインは大きく分けて3種類。直6ガソリンエンジンを積んだ「P300」は最高出力300psと最大トルク48kg-mを発生し、0-100km/h加速は8.0秒。上位の「P400」では400psと56kg-mにパワーアップし、0-100km/h加速が6.6秒に短縮される。直6ディーゼルエンジン搭載の「D300」は、最高出力300ps、最大トルク66.2kg-mを発生し、0-100km/h加速は7.5秒となる。それぞれZF製8速ATとの組み合わせだ。
さらなるパワートレインの追加についてはまだ発表されていないが、90と110にはそれぞれPHEVとV8エンジンが設定されている。これまで、ディフェンダー130のプロトタイプが複数回目撃されているが、その中にはV8の搭載を匂わせるような車両もあった。今後、高性能モデルとしてV8が導入される可能性は高い。
欧州向けの価格は、エントリーモデルのガソリン車が7万3895ポンド（約1190万円）から、最上級のディーゼル車が9万8400ポンド（約1590万円）から。限定生産のファーストエディションは10万ポンド（約1600万円）をわずかに超える価格設定となっている。
