新型「レクサスRX」発表 中核SUVを、あえてイメチェン サイズ/内装/デザインは?

公開 : 2022.06.01 09:03  更新 : 2022.07.02 13:52

内装 Aピラー/ルーフをずらした効果

インテリアは、人間中心の思想を進化させた新たなコクピットの考え方「タヅナ・コンセプト」に基づいてデザイン。

人が馬を操る際に使う「手綱」に着想を得て、ステアリングスイッチとヘッドアップディスプレイを連携させ、視線移動・煩雑なスイッチ操作をすることなく、運転に集中しながらナビ/オーディオなどの制御ができるという。

レクサスRX450h+(プロトタイプ/内装色:ソリスホワイト・墨杢)
レクサスRX450h+(プロトタイプ/内装色:ソリスホワイト・墨杢)    宮澤佳久

インパネは水平的な広がりを感じさせるもので、メーターフードからドアトリムまでおおらかにつながる造形。開放的な広がりと、乗員全員が包み込まれる空間を実現している。

センターディスプレイは大型のタッチディスプレイ(14インチ)となり、多くの機能をディスプレイ内のソフトスイッチに集約。スイッチのサイズや形、レイアウト、表示情報などにこだわり、直感的に操作できる配置・形状を追求した。

また、フロントシートは、Aピラーやルーフ前端を後方に配置したことで、開放感のある座席に。リアシートは、前後カップルディスタンスを12mm拡大し、フロントシートバックを薄型化することでゆとりある空間を得た。低床化に加えて、スカッフやセンターピラーカバーなどの形状工夫により、前・後席ともに、乗降性を向上させている。

荷室は、バックドアトリムの薄型化やローディングハイトの30mm低減により、荷室長を50mm延長。スーツケース(77L/63L)を各2個で計4個、または、9.5インチのゴルフバッグを4個収納可能とした。

パワートレインは4種 ダイレクト4も

新型RXのパワートレインは、発表時の段階から豊富に設定。まずは、グレード名とともに紹介しておこう。(日本仕様のパワートレインは、現段階ではアナウンスなし)

RX500h Fスポーツ・パフォーマンス(2.4LターボHEV & ダイレクト4)

フロントは、2.4L直4ターボとモーター。リアは高出力モーターの「eアクスル」を組み合わせる新ハイブリッドシステムを採用。

レクサスRX450h+(プロトタイプ/内装色:ソリスホワイト・墨杢)
レクサスRX450h+(プロトタイプ/内装色:ソリスホワイト・墨杢)    宮澤佳久

アクセル踏み込み時、エンジン過給遅れを前後のモーターがアシスト。さらに「ダイレクト4」という前後輪の駆動力配分制御により、クルマの姿勢までもコントロールする。

EVの「RZ」に続く採用となった「ダイレクト4」は、緻密な四駆制御で気持ちのいい走りを実現できる、電動化時代のレクサスの走りを象徴するテクノロジー。新型RXの技術面のトピックとなるだろう。

バッテリーは高出力なバイポーラ型ニッケル水素電池を採用。本グレードは、Fスポーツの仕様に加えて、パワートレインまで強化した高性能モデルになるという。

RX450h+(2.5L PHEV & E-Four)

これに関しては後述する。

RX350h(2.5L HEV & E-FourまたはFF)

フロントは2.5L直4にモーターを組み合わせたシリーズパラレル・ハイブリッド。

リアにモーターを組み合わせた4WD(E-Four)とリア・モーターのないFWDモデルを用意。いずれも高出力なバイポーラ型ニッケル水素バッテリーを搭載している。

RX350(2.4Lターボ & AWDまたはFF)

2.4L 直4ターボエンジンに、高トルク型ダイレクトシフト8速ATを組み合わせた。

駆動方式は電子制御(湿式多板クラッチ)4WDと、四駆システムを廃したFWDモデルを用意。いずれもエンジンはTNGAの高速燃焼システムに加え、センター直噴システムやターボと触媒の近接配置などで、年々厳しくなる世界の排気・燃費規制への対応を図っている。

記事に関わった人々

  • 撮影

    宮澤佳久

    Yoshihisa Miyazawa

    1963年生まれ。日大芸術学部写真学科を卒業後、スタジオ、個人写真家の助手を経て、1989年に独立。人物撮影を中心に、雑誌/広告/カタログ/ウェブ媒体などで撮影。大のクルマ好きでありながら、仕事柄、荷物が多く積める実用車ばかり乗り継いできた。遅咲きデビューの自動車専門誌。多様な被写体を撮ってきた経験を活かしつつ、老体に鞭を打ち日々奮闘中。
  • 編集

    徳永徹

    Tetsu Tokunaga

    1975年生まれ。2013年にCLASSIC & SPORTS CAR日本版創刊号の製作に関わったあと、AUTOCAR JAPAN編集部に加わる。クルマ遊びは、新車購入よりも、格安中古車を手に入れ、パテ盛り、コンパウンド磨きで仕上げるのがモットー。ただし不器用。

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