初代ディフェンダー90似のEV? イネオス 2ドアの小型SUV導入か まもなく公開予定

公開 : 2022.06.03 18:05

英国の自動車メーカーであるイネオスは、大型SUV「グレナディア」の派生モデルを開発中。小型の電動4×4となる見込みです。

グレナディアの小型EV版

英国の自動車メーカー、イネオスは、新型のコンパクト電動SUVをまもなく発表する予定だ。7月に欧州で発売予定のグレナディアに続く、同社2番目の市販モデルとなる。

化学企業として知られるイネオス・グループのジム・ラトクリフCEOは、新たな小型SUVの投入により、自動車部門の製品ラインナップを拡大する計画を明らかにした。

イネオスは、ランドローバー・ディフェンダー90のような2ドアSUVを開発しているようだ。(画像は予想レンダリングCG)
イネオスは、ランドローバーディフェンダー90のような2ドアSUVを開発しているようだ。(画像は予想レンダリングCG)    AUTOCAR

イネオスによると、このモデルは「全く新しい」プラットフォームを使用し、全長はグレナディアより短くなるが、オフロード性能に重点を置いた「ワークホース(馬車馬)」として位置づけられるという。グレナディアは、ランドローバー・ディフェンダーから大きな影響を受けており、ショートボディのディフェンダー90をベースにした独自の車種を開発するようだ。

新型車の発売予定時期は明らかにされていないが、フランスのハンバッハにあるイネオスの工場で、グレナディアとともに製造される予定だ。

グレナディアは、ランドローバー・ディフェンダー110、ジープラングラーメルセデス・ベンツGクラスなどのライバルとなる、オフロード重視の大型SUVだ。これに対し、新型車はスズキジムニーダチア・ダスターのような比較的安価なコンパクト4×4となる見込み。

燃料電池車も開発中

ラトクリフCEOのコメントによると、グレナディアの派生モデルとして開発されているようだ。おそらく、米国で人気のSUV、フォードブロンコとそのライフスタイル志向の兄弟車であるブロンコ・スポーツのように、異なるプラットフォームを使用した関係性になると思われる。

ラトクリフCEOは、次のように述べている。

イネオス・グレナディアはBMW製の直列6気筒エンジンを搭載している。
イネオス・グレナディアはBMW製の直列6気筒エンジンを搭載している。

「当社が今、かなり慎重に検討しているのは、グレナディアの小型電動モデルです」

「わたし達は未来を受け入れなければなりません。都市環境では、明らかに電動化が必要です。郊外でも、農家であれば、農道などを走り回れるEVを持つことになるでしょう」

「つまり、高性能でありながら、EVであることが重要なのです。それが、今の当社のビジョンです」

この新しい小型電動SUVは、イネオスにとって初の市販EVとなるだろう。しかし、燃料電池車の計画もある。

イネオスは、現在ネッソFCEVを販売し、今後数年で水素商用車の拡大計画を持つヒョンデと協力して、水素で走るグレナディアを開発している。今年末までにデモ車両を公開する予定だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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