スコダ・オクタビア 2.0TDI 4×4 SE エステート
公開 : 2014.07.08 23:30 更新 : 2017.05.29 18:40
■どんなクルマ?
1年前にわれわれがスコダ・オクタビア・エステートを異国の地でテストした際、そのポテンシャルの高さを多分に感じることが出来た。
それにも関わらず、だ。なぜだか4×4は英国で莫大なヒットを飛ばすことを想像できないし、このクルマを買うのはスコダの根っからのファンで、なおかつ全天候型の追加的なパワーを求めた層に限定されるのではないのだろうかとさえ思える。
2.0ℓの4気筒ディーゼル・ターボ・エンジンは150psと32.6kg-mを発揮し、組み合わされるトランスミッションは6速のマニュアル・ギアボックスとなる。
この車が4×4バージョンであることを認識できるのは、後方に貼り付けられたエンブレムと、シフトレバーに印されるマークのみである。
また4×4の場合、リアにマルチリンク・サスペンションが採用され、前後ともに電子制御デフ・ロクが用いられる。
■どんな感じ?
少なくとも路上では、(短い時間でのテストだったのは認めるが) それでもこの4×4には標準のオクタビア・エステートとさしたる識別点が見当たらなかったこと、これこそが最大の不満といえるだろう。その半面さすがはディーゼル・エンジン、パワーの供給はスムーズかつ迅速であるため静止状態からの加速は喜びに満ちていることは間違いない。
力強いエンジンと快適なキャビンのなすコンビネーションは、このクルマを運転することをとても楽しくしてくれるのだが、速度が乗った際のエンジン・ノイズは見過ごせない。操舵は軽く正確、さらにはノーマル、スポーツ、エコの3モードからレスポンスを変更することも可能だ。
経済性豊かな2.0ℓディーゼル・エンジンはオクタビアのもつ高い潜在的な実用性に磨きをかける。その上、後部座席を折りたたまずに610ℓの荷室容量が確保され、さらに折りたためば1740ℓにまで拡大されるのだ。したがってオクタビアにはあなたの望むほとんどの荷物をトランクに飲み込むことができろだろう。
テストに使用した車両は全4グレードのうち下から2番目のグレードとなるのだが装備はとても充実しており、標準で16インチ・アロイホイール、タッチスクリーン・インフォテイメント・システム、DABラジオ、ブルートゥース接続、アイドリング・ストップ・システムが含まれる。
それに加えて、この車両にはアップグレード版のサテライト・ナビゲーション・システムとアンダーボディ・プロテクターがオプションにて追加されていたため、後者の影響で車高はわずかに高まっている。
■「買い」か?
四輪駆動版の2.0ℓオクタビア・エステートの価格は£22,390(332万円)となる。つまるところ標準のオクタビアより£1,450(21万円)高価だということになるのだ。この価格差ならば、仮に野原や森林に迷いなくクルマで入って行きたいならば、購入に踏みとどまることはない。
またフォルクスワーゲン・グループに期待するのと同様の優れた燃費と低いCO2排出量も持ち達成できている。また莫大な荷室容量と快適なキャビンを考慮すれば、十分に魅力的だといえるだろう。
ただし、もしスコダの主張するオフロードでの能力を信じられずに、もっともっと無骨なモデルを期待するならば、そんなに長く待つ必要はない。オクタビア・スカウトが大幅な進化と5世代目のハルデックス製4WDシステムを携えて、英国では今年の夏には販売が開始される予定なのだから。
(ダレン・モス)
スコダ・オクタビア 2.0TDI 4×4 SE エステート
価格 | £22,390(392万円) |
最高速度 | 212km/h |
0-100km/h加速 | 8.7秒 |
燃費 | 20.4km/ℓ |
CO2排出量 | 124g/km |
乾燥重量 | 1455kg |
エンジン | 直列4気筒1968ccターボ・ディーゼル |
最高出力 | 150ps/33500-4800rpm |
最大トルク | 32.6kg-m/1750-3000rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |