クルマ好きが乗るべきファミリーカー 中古で選ぶ「楽しい」欧州車 10選
公開 : 2022.06.11 18:25
フォルクスワーゲン・パサートW8(2001~2004年)
「羊の皮をかぶった狼」とはまさにこのこと。大人しく地味なスタイリングでありながら、とんでもないパワーを秘めているのだ。
1978年の発売以来、パサートはのんびり走るクルマの代名詞となっていたが、最高出力270psの4.0L W8エンジンを積んだパサートW8が2001年に登場すると、イメージは見事に覆された。
専用ホイール、小さな「W8」バッジ、4本出しマフラーなど、ノーマルと見分ける視覚的な手がかりは少ない。W8エンジンはパサートにしか搭載されず、しかも3年間しか販売されなかったため、非常にレアだ。
メルセデス・ベンツ300 TE(1985~1995年)
メルセデスが硬い花崗岩から切り出して作った頑丈なクルマ。3.0L直6の発生するパワーは控えめ(最高出力182psと最大トルク26kg-m)だが、クールさでは右に出る者はほとんどいない。
筆者が子供の頃、我が家には後ろ向きのトランクシート(6歳の子供が後続車にラズベリーを飛ばすのに便利)を備えた300 TEがあった。父がこのクルマを処分しようと思った時には走行距離20万kmを超えており、これまでで最も長く所有していたクルマとなっている。
ボルボ850 T5(1993~1997年)
ボルボ850エステートのレース車両は自然吸気の2.0Lガソリンエンジンに6速シーケンシャル・トランスミッションを搭載しているが、公道向けの市販モデルには最高出力225psの5気筒ターボエンジンが搭載されている。
トルクリミッターがあっても1速で10万kmは走れるだろうから、中古車ではフロントタイヤは要チェックだ。黄色いT5-RのMTは人気が高い。
フォードLTDカントリー・スクワイア(1979~1991年)
カントリー・スクワイアは40年にわたり販売されたが、注目したいのは1979年から1991年に生産された6代目だ。理由は、チェビー・チェイス主演の映画『ホリデーロード4000キロ(原題:National Lampoon’s Vacation)』だ。
80年代のノスタルジーが詰まったこの作品の中で、チェビー・チェイスとフォードLTDカントリー・スクワイアは切っても切れない関係にある。決してパワフルではなく、5.0L V8を搭載しているにもかかわらず147psしか出せない。しかし、劇中で顕著だったボディロールを考えると、それも悪いことではないのかもしれない。