都心で映える街乗り車 中古で選ぶ「個性的」なコンパクトカー 10選 乗れたらエライ?

公開 : 2022.06.11 18:45  更新 : 2022.06.15 10:03

ルノートゥインゴ(1993~2007年)

左右非対称のボンネットエアインテーク、眼鏡のような可愛らしいヘッドライト、緑色のプラスチック製インテリアなど、風変わりなスタイリングと巧みなパッケージングが融合した、楽しくてスタリッシュなクルマ。

さらに、スライド式の折りたたみ式シートを採用しており、世界最小のキャンピングカーにすることも。ルノー4の後継車種であるため、基本的にはほぼベーシックな仕様だが、発売時はエアコンとサンルーフも用意されていた。エンジンは1.2Lの8Vと16Vがあるが、後者は日本に導入されていない。

ルノー・トゥインゴ(1993~2007年)
ルノー・トゥインゴ(1993~2007年)

座る場所を間違えないように。初代モデルはすべて左ハンドル車だ。

アウトビアンキY10(1985~1995年)

欧州の一部や日本では「アウトビアンキ」として販売されたが、それ以外では「ランチア」の名が使われている。そんなY10は、実質的にはちょっと高級なフィアット・パンダといったところ。

レンガのような見た目だが、空気抵抗係数は0.31と、意外にも優秀。シートにアルカンターラを使用するなど、インテリアも豪華に仕上げられている。

アウトビアンキY10(1985~1995年)
アウトビアンキY10(1985~1995年)

ドライビングのスリルを味わうなら、スポーティなターボやGTie(ただし超レア)、または4WDを探してみてはどうだろう。いずれも「超」がつく希少車であり、見つかったとしても多くの場合修復が必要だろう。一度乗り始めたら、周りの人とかぶることはないはずだ。

シトロエン・サクソ(1997~2003年)

安っぽくて、陽気で、謙虚なサクソ。その最も過激なVTSモデルは、ドライバーズカーとして今日でも通用する。

シトロエン・サクソ(1997~2003年)
シトロエン・サクソ(1997~2003年)

フィアット・パンダ(1980~1986年)

著名な自動車デザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロの天才ぶりは、初代パンダからひしひしと伝わってくる。工業デザイン、機能デザインの名作であり、シンプルな構造から簡単に製造することができた。結果的に、450万台も作ってしまったのだ。

当初はフィアット127の亜流で、社内コードネームそのままに「ルスティカ(Rustica、素朴の意)」とか呼ばれてもおかしくないような、飾り気のない大衆車だった。可愛らしいパンダは、フラットなガラスとプレス加工しやすいボディパネル、そしてあの見事なオフセット一体型グリルを備えている。

フィアット・パンダ(1980~1986年)
フィアット・パンダ(1980~1986年)

車内にはデッキチェアのシートとミニマルなダッシュボードが置かれている。もちろん、大したことはないのだが、スタイリッシュに仕上がっている。エンジンは903ccのブラジル製OHC4気筒ガソリンで、最高出力は45psであった。

1986年には高級化が進み、スーパーで採用されていた従来型シートが標準となるなど少しばかり味気なくなったが、FIREエンジンは道理にかなっている。錆び、エンジンの損耗、オイル漏れ、摩耗したホイールベアリングなど注意すべき点は多いが、史上最高のコンパクトカーである。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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