新旧コルベット、カマロが181台集合 富士を走ったC8オーナーの声は? 「シボレー・ファン・デイ2022」

公開 : 2022.06.09 05:45  更新 : 2023.05.19 14:10

プロのドライビングで本コースを周回

開催場所である富士スピードウェイの魅力を堪能できるサーキットタクシーは、イベントの中でも大人気のプログラムだ。

プロのレーシングドライバーが運転する助手席に乗って体験走行ができるというもの。ここで使用される車両はもちろん新型コルベットC8である。

最も美しい参加車両を選ぶコンクールは、2021年モデルのC8が大賞に輝く(右上)。GMジャパンの若松社長からオーナーのAさんにトロフィーが授与された。
最も美しい参加車両を選ぶコンクールは、2021年モデルのC8が大賞に輝く(右上)。GMジャパンの若松社長からオーナーのAさんにトロフィーが授与された。    宮澤佳久

シボレーブランドの代名詞と呼べるコルベットは、アメリカの多くの人々に愛されるアイコニックな1台で、その魅力を日本にも届けたいという思いから、C8の右ハンドル設定に繋がった。

また、日本でも活用できる装備を充実させたこともGMジャパンの思い入れの表れでもある。

そして、ミドシップへの転換は世界中に大きな衝撃を与えたが、多くの人を魅了している。伝統は守るものでなく進化させるもの、そういった強いメッセージを確信することができた。

現行型が好調のワケ やはりハンドル位置か

この日、GMジャパン広報の安部氏に話をうかがうと「C8の反響ぶりは、右ハンドル仕様の導入が大きく関係していますね。このファンイベントの参加者の中にもC8がきっかけで興味を持ったという方が大勢いらっしゃいます」とのこと。

なるほど、サーキットタクシーの希望者が多いのも納得だ。応募者の中から当選したラッキーな体験者の感想は「トップレーサーの気分を存分に味わった」「C8は面白いクルマ、欲しくなっちゃいました」「コーナーの食いつきがいい」等々。

C8コルベットの購入者は、8割が新規顧客だという。新しいシボレーファンと、旧くからのファンが共演するGMジャパンの公式イベント。コルベットが70周年を迎える来年は、富士をたくさんのシボレーが覆い尽くすことになるのだろう。
C8コルベットの購入者は、8割が新規顧客だという。新しいシボレーファンと、旧くからのファンが共演するGMジャパンの公式イベント。コルベットが70周年を迎える来年は、富士をたくさんのシボレーが覆い尽くすことになるのだろう。    宮澤佳久

一方、プロのドライバーは「ミドシップ化により重量バランスが変わり、限界性能が上がった」「従来のコルベットは馬力を上げてレーシングタイヤを履くなどパワー競争の道を辿ったが、C8はノーマルでもポテンシャルを十分発揮できるのが魅力」といった意見を聞かせてくれた。

このイベントの醍醐味は、ズバリ車両の魅力を伝える充実した体験プログラムにあり。シボレー・オーナーはもちろん、憧れを持つファンも有意義な1日を過ごすことができた。

毎年行われる予定なので、興味ある方はぜひ来年参加してみてはいかがだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    小原れみ

    大学在学中に創刊されたアメリカの自動車カスタム文化を紹介する雑誌に影響を受け、インターンシップを経て編集部員に。1996年よりフリーランスのライターに転向。米国車やカスタム車両専門誌の執筆を中心にアメリカン・カルチャー全般を担当する。愛車は、熟練ビルダーである夫の指導を受けてフレーム製作から始めた1932年式フォードのホットロッド。無類の工具&ネジ好き。
  • 撮影

    宮澤佳久

    Yoshihisa Miyazawa

    1963年生まれ。日大芸術学部写真学科を卒業後、スタジオ、個人写真家の助手を経て、1989年に独立。人物撮影を中心に、雑誌/広告/カタログ/ウェブ媒体などで撮影。大のクルマ好きでありながら、仕事柄、荷物が多く積める実用車ばかり乗り継いできた。遅咲きデビューの自動車専門誌。多様な被写体を撮ってきた経験を活かしつつ、老体に鞭を打ち日々奮闘中。
  • 編集

    徳永徹

    Tetsu Tokunaga

    1975年生まれ。2013年にCLASSIC & SPORTS CAR日本版創刊号の製作に関わったあと、AUTOCAR JAPAN編集部に加わる。クルマ遊びは、新車購入よりも、格安中古車を手に入れ、パテ盛り、コンパウンド磨きで仕上げるのがモットー。ただし不器用。

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