MPV市場はどうなる? BMW 2シリーズ・アクティブツアラー新型のライバル 4選

公開 : 2022.06.14 11:46  更新 : 2024.08.16 16:15

4. ゴルフ・ヴァリアント

ドイツのブランドからライバルとなり得るもう1台として、VWゴルフ・ヴァリアントをリストアップしておこう。

2021年に8代目になった、Cセグメントの世界的なベンチマークであるゴルフ。そのワゴン版「ヴァリアント」は、1993年に3代目ゴルフから追加設定された。

フォルクスワーゲン・ゴルフ・ヴァリアント
フォルクスワーゲン・ゴルフ・ヴァリアント    フォルクスワーゲン

現行型ヴァリアントの外寸は、全長4640×全幅1790×全高1485mm、ホイールベースは2670mm。全長はハッチバックのゴルフより34cmほど、ホイールベースも5cm長い。サイズアップ分は後席・荷室の拡大に充てられている。

現行型はルーフラインを後方に向かって下げたり、リアウインドウの傾斜角を強めるなど、スタイリッシュ。それでも、荷室は611〜1642Lと先代より拡大されている。

日本仕様のパワートレインは、1.0L直3と1.5L直4のガソリンターボ2種で、いずれも48Vマイルドハイブリッドを組み合わせている。価格帯は316万2000円〜403万3000円。

日本市場におけるVWは、良くも悪くもゴルフ(ハッチバック)の出来が良すぎるため、他車との比較などせずに指名買いする人が多いという。それでも最近はポロのユーザーも増えてきたが、ゴルフからダウンサイジングしたり、またゴルフから上のモデルに買い換える人は少ない。

また、VWではティグアンなどのMPVやコンパクト・ミニバンのトゥーランといったRV系の選択肢も増え、ゴルフ・ヴァリアントはそれなりの需要はあるものの、ハッチバックほどの人気は集めていない。

SUVブームの陰で MPVの今後は?

かつて、メルセデス・ベンツの初代Bクラスが登場した2000年代前半、5代目ゴルフに車高を高めたコンパクトMPV「ゴルフプラス」を設定し、これがゴルフの新たなスタンダードになるかと思われた。

しかし、あまり人気を集めずにフェードアウトしている。

日本仕様の新型2シリーズ・アクティブツアラー「218 iアクティブツアラーMスポーツ」 の前席内装
日本仕様の新型2シリーズ・アクティブツアラー「218 iアクティブツアラーMスポーツ」 の前席内装    AUTOCAR JAPAN

地域・国を問わずSUVブームが続く今、コンパクトMPVというマーケットは世界的に縮小傾向にある。

ヨーロッパではより実用的な商用車にシフトし、日本ではコンパクトクラスでもミニバンという独自のマーケットが確立している。

今後は、SUVやミニバンのテイストを組み込んだ、クロスオーバー的なモデルへの進化が、生き残りの方策かもしれない。

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